本書は絆を築くことや、共感、共有、発見、尊重、学びについて語る旅。経験でわかっていることを信頼し、自分と違うように見えるものは何でも知りたいと思わせてくれる本だ。主人公は、天気がしばしば悪くなることがあっても自分の島を気に入っていて、必要なものは全部ここあると思っているが、孤独を感じる日もだんだんと増えていく。だから、自分の島のような島を探しに出かけ、そしてみつけるのだが、そこには違うものもあって……。
アディラネは、祖母ルットの内戦時の幼い頃の記憶を記録するというたよりない理由を言い訳にして、バスク北部の海辺の村にある実家に戻る。一言の説明もなしに、夫と5歳になる娘を残し、自分自身の過去から新たな出発点を見つけるつもりだった。故郷では、祖母と共に、何年も前から言葉を交わしていない母アドリアナが暮らしている。3つの違った歴史的、政治的背景のもと、常にはりつめた土地で人を育て世話していくのは何を意味するのか。
読者はふたつの旅に居合わせる。ひとつは大型船に乗った女の子の幸せな旅で、食べ物や飲み物が豊富にあり、夜はダンスを踊り、波の音が心地よい眠りを誘う。もうひとつは、アニエリェとその母親、他の乗客たちが薄っぺらな小舟で命がけで海を渡る、苦難に満ちた不確かな旅。ひとりは休暇のため、もうひとりは安全で平和に暮らせる場所を見つけるための旅だ。絵は前者のストーリーを語るが、本文は後者を語り、付録の虫メガネを使うと見つけられる隠し絵がある。ふたりの少女はやがて出会い、お互いを認識するようになる。
ゴルフが大好きなドン・ヤタが丘の上でプレーしていると……ボールが逃げて飛んでいってしまう。ボールを追いかけていると、ウサギのしっぽ、マッシュルーム、牡蠣の真珠など、ボールに似たいろいろなものと間違ってしまう。折りたたまれたページを開いて、おかしな取り違いの中からボールを見つけられるように手助けしてあげよう。小さな読者たちは折込みのページを開いて、次から次へと驚きの発見をしながら、おもしろい間違い探しのゲームを楽しめる。一緒にボールを探すことで、子どもたちが細部に気づく仕掛けだ。
「怒れる者たち」は、彼らを代表しない政治家たちに抗議するため、座りこみやスローガンや集会を計画している。フランコ時代の終わりに逮捕者を拷問した経験を持つアル中の元警察官は、首都マドリードのバルでピストルを持ち歩く。魂の欠如に傷ついた、元オプス・デイ信者の美しい若者は、十字架を買うために通行人に金をせびったことがもとで、地元のファシズムの根絶をもくろむ極左のテロリスト集団に加わることになる。
都市を持続可能でゆとりのある生活ができる場所にしよう。実家の農場で暮らすリアは、毎晩のように満天の星空を眺めて幸せな時間を過ごしている。家族と一緒におじとおばの家に遊びに行こうと言われたリアは、都会の街を見て回るという期待に胸を躍らせる。しかし、街は誰もが急いでいて、騒音が絶えず、夜には星のひとつも見えない場所だなんて、彼女は思ってもみなかった。リアは従兄弟のパブロと一緒に、持続可能でクリーンで、環境にやさしい街を実現するために独自の活動を始める。
痛みは警告のサインだが、長引くとその役目を失い、苦しむ人の生活の質を著しく低下させてしまう。偏頭痛、腰痛、関節痛は慢性痛になりやすく、共通して炎症が要因となっている。抗炎症作用と抗酸化作用のある食物を優先する正しい食習慣を取り入れることで、自然に痛みを和らげることができる。ラウラ・イサベル・アランス博士は、本書で、慢性痛に苦しむ患者との栄養にまつわる長年の経験を明らかにし、食事と病気と痛みの関係を分析する。
現在、我が国の学校という組織を支えているモデルはぐらついている。今教室に通う生徒たちが将来社会でやっていけるように、学校という組織を社会に適合させ、充実させることが必要かつ喫緊の問題である。その変革を現実的なものにしたいのならば、学校組織をプロフェショナルな組織に変えるために社会人を教師として送り込み、彼らを教育改革、つまりは社会改革のアクターにしていくことである。本書は、そうした現実を分析し、大胆かつ信頼を失わず、好機をとらえて再編成ができるような実質的な教育改革を提案している。
本書はサッカーの遺伝暗号を解読する。1863年のルール制定以降のプレー戦術の進化について解説している。例えばケンブリッジピラミッドや攻撃的セントラルミッドフィルダー、ウルグアイのリベロ、イギリスのWMフォーメーション、イタリア・メソッド、ハンガリーの4-2-4フォーメーション、スイスの閂(かんぬき)システム、アルゼンチンの3-2-5フォーメーションなど。本書は、サッカーにおいて最も複雑かつ緻密さが求められる存在である偽9番による、様々な戦術展開を紹介する。
1803年11月30日、22人の孤児を乗せ、コルベット船「マリア・ピタ号」がア・コルーニャ港を出航した。彼らに託された使命は、発見まもない天然痘ワクチンを自分たちの体で国外に届けることだった。ホセ・サルバニー、イザベル・ゼンダルといった探検家たちが同行し、世界規模の予防接種を目的に編成された、この王立慈善ワクチン遠征隊(1803-1810)は、フランシスコ・ハビエル・バルミス博士が率いたことからバルミス遠征隊とも呼ばれている。