目に見えない犬トリと鞭のようなしっぽのネズミが冒険の旅に出た。その旅で彼らは、環境問題や人間の悩みに立ち向かう。海岸に座礁したクジラ、山火事、危険にさらされているカメ、ディアマール王女の結婚式、テンケータおじいさんの孤独。これは彼らが動物や人間たちを助ける感動の旅であり、やがて連帯感の旅となる。
すでに「ほぼ」すべてを手に入れたとしても、危うさも興奮もない人生って何? たとえそう思っても、不誠実な女友達の秘密を暴くことは、非常に危険なゲームになりかねない。40歳の誕生日、大富豪の未亡人として有名なミランダ・リッベントロップは、きらびやかな雰囲気の中で過ごしていた。だが人生に物足りなさを感じていた彼女が突然、その場にいた3人の女友達に「トップ・シークレット」という名前のゲームへの参加を勧めた時から、物語はスリリングな展開を見せ始める。
雄牛は地上最強の生き物であり、対決して勝てる動物はいない。人間だけがその知性とマインドコントロールによって雄牛を支配し、その突進で美しさを生み出すことができる。なぜ雄牛は突進するのか?なぜ赤またはピンクの布を追いかけるのか?なぜ息絶えるまで攻撃するのか?その伝統は今日までどうやって続いてきたのか?本書はあまり説明されることのない多くの謎を解明する。また雄牛に立ち向かう闘牛士の秘密を暴き、歴史上最も偉大な闘牛士たちと対話する。
16世紀半ば、自国の船が日本の海岸に到着した時、ヨーロッパの君主らはまず交易を提案し、次にキリスト教の布教を試みた。本書は、日本を統一した豊臣秀吉とポルトガル人、そしてスペイン人との1587年から1598年の交渉について書かれたものだ。ポルトガル人とのやりとりは、1549年にすでに来日していたイエズス会の布教によって始まり、イエズス会士アレッサンドロ・ヴァリニャーノがその中心となった。
利発だが貧しい少年ビクトルは、靴磨きの道具箱を持ってパリの街を歩き回る。1934年、そのイルミネーション輝く街は、彼には手の届かない快適で豪華な世界を見せつける。ウージェニーおばさんの虐待で、家から逃げ出さざるを得なかったビクトルは、ふたりのロシア人画家に保護された。少年は、彼らといっしょに夜の自由奔放なパリを経験する。そこでは、モンパルナスの女王や、シュールレアリストたち、盲目の彫刻家など風変わりな人たちが行きかっていた。しかし、裕福な少年アントワーヌと出会うと、すべてが一変した。
ジェイムズ・ジョイスの大長編小説『ユリシーズ』に豊富なイラストを付した世界初の本。生前、同作品に命を救われたと語っていた著名アーティスト、エドゥアルド・アロヨによる134点のカラーおよび200点近いモノクロのイラストが掲載されている。イサベル・アスカラテ夫人が「彼はとにかくあの小説に夢中だった」と回想するほど、アロヨにとって『ユリシーズ』は完璧な作品だった。彼は生前、この大作に自分の絵を付して出版することを夢見ていた。
PBL(課題解決型学習)の研修を行う中で、さまざまな国の、異なる教育レベルに属する何百人もの教師と共に「分単位」で取り組んできた内容を紹介したもの。シンプルでありながらも奥深く示唆に富む言葉を用い、キーとなるポイントごとにまとめられている。作者は、COVID-19のパンデミック以降に世界が経験している現実を教育の転換点と捉え、その考えに基づき本書を執筆した。
ノラ・ロドリゲス(文)は文献学者、教育学者であり、青少年向けの本を多数執筆している。なかでも『Guerra en las Aulas(教室の中の戦争)』(Temas de Hoy、2004)は、学校のいじめ問題を取り上げたパイオニア的作品として大きな反響を呼んだ。この題材に関して著者は社会的プロジェクトや講演や出版物で現在も取り組みを続けている。
予報では、これがこの季節の最後の雨。ロマンチックな聖バレンタインデーなのに、フロイド・マクフライはついてなかった。公園の中でずぶ濡れで立ち、傷だらけの心を抱えた彼女は、いかにも「この恋はうまくいかない」と言われたばかりの姿。だが、茶色のコートを着た知らない男性に傘を差しだされ、彼女は楽天的な女の子に戻った。あれは誰? 候補者はふたり。そのひとりはジョゼフ・マーティン、スーパーヒーロー願望が強く、バットマンに仮装し、よくしゃべり、トラブルに巻き込まれがちな少年。
笑顔の住民とミステリアスな魔女が暮らし、たくさんの物語がある、家庭的な村。破産した父親と、世界を変えようと決めている祖父とともに、町から来た少年。つがいのアヒルは、本が実るオリーブの木と、ハートが実るアーモンドの木のあいだで居場所を探す。魔法が生まれるのに、森よりもいい場所があるだろうか?