アルツェレカは橋のたもとの薄暗い場所にある古くて大きな農家だ。その家を頑なに支配している寡婦のサビナ・ゴヘノラもこれまた老女である。同居人で片足を切断して障害者となった義弟のヘンリーも、当然その支配下にある。サビナの子どもたちは、母親の日々の生活を少しでも楽にしようと懸命だ。しかし、自分以外の人間が定めた道を歩みたくないサビナは、あらゆる快適さを拒否する。彼女の愛情の対象は共に過ごす羊や犬と猫だけだ。家族との間にあるのは疑惑と緊張感、隣人との間には言い争いと妬みばかり。
0歳から100歳(と、それ以上)の子どもが持つ権利十か条を、詩の形でまとめた本。勇敢なアリたち、飽くことなく遊ぶ大人たち、夢見る国々、飛び方を学ぶ子どもたちの物語と風景を集めた。だが同時に悲しいカニ、ワンピースのポケットに涙を隠している女の子、退屈は必要で楽しいこととされている場所についても描く。私たちは遊び、夢見て、学び、幸せになり、自分を愛し、人を愛し愛される権利を取り戻す。自然のなかで生き、悲しみ、泣き、退屈し、そしてもちろん、自由に生きる権利を守るのだ。
本書を読めば誰しも19世紀初頭のウィーンの街を有意義に旅行できるだろう。当時のウィーンはヨーロッパの中心であり、ベートーヴェンの生涯の後半30年間はこの地で展開した。この旅では、まずこの街の数々の文化的側面を広範に照らし、それとベートーヴェンという作曲家が個人として芸術家として経験した出来事を結び付け、彼の振舞いの真相や彼の五線譜の意味の深さ、さらには音楽史における新時代の幕開けの前提となった高い独創性を一枚の絵に仕立てて見せてくれる。
再会、祝福、謝罪、おやすみのキス……、それぞれのシチュエーションに応じて、世界にはあらゆるタイプのキスがある。キスは愛情を示す素晴らしい方法。魚や蜂、それに蛇まで、キスすることができるんだ! だけど、そういうキス、動物のキスは、どんな音を立てるんだろう? 小さな読者のための楽しい絵本。各ページにある仕掛けやフラップを動かすことで、動物たちや人々のキスにはたくさんの仕方があることがわかるだろう。
朝鮮半島のエキサイティングな文化を掘り下げてみよう。その歴史は、両班、飢饉、戦争、独立の試み、また絶え間のない諸外国からの攻撃。さらに根本的に異なる2つの体制を作り上げた歴史的転換。先史時代から現在の分断や朝鮮戦争までを扱っている。現在の朝鮮半島に刻まれた政治的分断のせいで、30年前までスペインでは朝鮮半島について知っている人はほとんどいなかった。しかし、90年代が始まると、韓国の文化はK-popや韓国ドラマのおかげで注目されていく。
プレ・コロンビア美術として本書が扱うのは、メソアメリカの謎のオルメカ文明、古典期の都市テオティワカン、モンテ・アルバン遺跡のサポテカ文明、マヤ文明と都市遺跡、アンデス山脈のナスカの地上絵とティワナク遺跡、トゥーラ遺跡のトルテカ文明、チチェン・イッツア遺跡のマヤ・プウク様式から、テノチティトラン遺跡のアステカ文明、クスコとマチュピチュのインカ帝国までである。