本書は日本の文化に関心のある読者が喜ぶような、スペインと日本の芸術的な文化交流に関するエッセイをまとめたものである。2013年から2014年にかけて開催された日本スペイン交流400年周年、それに続く2018年の日本スペイン外交関係樹立150周年以来、スペインにとって日本という偉大な「他者」は、距離的に離れているにもかかわらず、自らの本質を映し出す合わせ鏡のような存在だと新たな関心が向けられるようになった。
若きエイレーネーは、アテネからコンスタンティノープルにやってきたとき、未来に何が待ち受けているかわからなかったが、やがて道は思わぬ方向に向かう。皇帝の妻であり母だった彼女は、衰退しながらもいまだ過去の栄光をとどめる東ローマ帝国の、紛れもない唯一の女帝となる。女性でありながら、少数の忠実な家臣とともにひとり厳格に、コンスタンティノープルから民と土地の運命を統べていく。
ナゴーレ・バルガス、父の呼び方ならジャニスジョプリンは、1980年代にバスクの小さな工業の町で生まれた。28歳のとき、辛い状況をくぐりぬけて鍛えられた。今は挑戦や内なる衝動に突き動かされて、当局と熱く闘うことに慣れている。いつでもすぐに人を愛し、危険を呼びこみ、何にでも立ち向かっていく。ビルバオにやってきたとき、闘争の中にある町、かかわるべき革命、ひとりひとりが階級や祖国や性の名の下に怒りを燃やす状況と出会う。だが、やがてHIVに感染していることがわかる。
本書は、小学生児童の身体的・知的能力の向上を促す数多くの遊びを完全網羅したマニュアルで、教師や指導員、教育者を始めとする体育のプロフェッショナルや、家族のための基礎的ツールとして役立つ。体育ゲーム、創意工夫と機敏さが求められるゲーム、ウォーミングアップ用のゲームを収録しているほか、応急手当ガイドでは予防の重要性、緊急時や事故の際にとるべき行動、子供に対し自然かつ冷静に状況を説明する方法を解説。
カイゼンは忍者の師範。独特の革新的な学校で若い読者たちに感情をコントロールすることを教え、彼らがどれだけ大切な存在なのかということや、暴力なしで身を守る方法や、共感図とは何から構成されるかを知る手助けをします。この本でカイゼンが生徒たちに課す忍者ミッションやその他のアクティビティを達成すれば、本当の忍者になることができるでしょう。カイゼンの忍者学校は、共感、自尊心、ポジティブな精神、社会技能といった、感情教育に不可欠な面に取り組むことを目的としています。
本書は絆を築くことや、共感、共有、発見、尊重、学びについて語る旅。経験でわかっていることを信頼し、自分と違うように見えるものは何でも知りたいと思わせてくれる本だ。主人公は、天気がしばしば悪くなることがあっても自分の島を気に入っていて、必要なものは全部ここあると思っているが、孤独を感じる日もだんだんと増えていく。だから、自分の島のような島を探しに出かけ、そしてみつけるのだが、そこには違うものもあって……。
アディラネは、祖母ルットの内戦時の幼い頃の記憶を記録するというたよりない理由を言い訳にして、バスク北部の海辺の村にある実家に戻る。一言の説明もなしに、夫と5歳になる娘を残し、自分自身の過去から新たな出発点を見つけるつもりだった。故郷では、祖母と共に、何年も前から言葉を交わしていない母アドリアナが暮らしている。3つの違った歴史的、政治的背景のもと、常にはりつめた土地で人を育て世話していくのは何を意味するのか。
読者はふたつの旅に居合わせる。ひとつは大型船に乗った女の子の幸せな旅で、食べ物や飲み物が豊富にあり、夜はダンスを踊り、波の音が心地よい眠りを誘う。もうひとつは、アニエリェとその母親、他の乗客たちが薄っぺらな小舟で命がけで海を渡る、苦難に満ちた不確かな旅。ひとりは休暇のため、もうひとりは安全で平和に暮らせる場所を見つけるための旅だ。絵は前者のストーリーを語るが、本文は後者を語り、付録の虫メガネを使うと見つけられる隠し絵がある。ふたりの少女はやがて出会い、お互いを認識するようになる。
ゴルフが大好きなドン・ヤタが丘の上でプレーしていると……ボールが逃げて飛んでいってしまう。ボールを追いかけていると、ウサギのしっぽ、マッシュルーム、牡蠣の真珠など、ボールに似たいろいろなものと間違ってしまう。折りたたまれたページを開いて、おかしな取り違いの中からボールを見つけられるように手助けしてあげよう。小さな読者たちは折込みのページを開いて、次から次へと驚きの発見をしながら、おもしろい間違い探しのゲームを楽しめる。一緒にボールを探すことで、子どもたちが細部に気づく仕掛けだ。
「怒れる者たち」は、彼らを代表しない政治家たちに抗議するため、座りこみやスローガンや集会を計画している。フランコ時代の終わりに逮捕者を拷問した経験を持つアル中の元警察官は、首都マドリードのバルでピストルを持ち歩く。魂の欠如に傷ついた、元オプス・デイ信者の美しい若者は、十字架を買うために通行人に金をせびったことがもとで、地元のファシズムの根絶をもくろむ極左のテロリスト集団に加わることになる。