サルダーニャで療養中のガウディが重篤な病の床でしたためた21通の書簡。その中に示されたこの偉大な建築家の胸のうちを元にフィクションを交えて綴った本作は、ガウディ本人が家族、仕事、友人への想い、そして情愛、野心、失望について一人称で語る興味深い作品である。作者のシャビエル・グエイは、ガウディのほぼ全てのプロジェクトに資金提供を行ったエウゼビ・グエイの末裔であり、本書は、ガウディとその世界的に有名な建築物について、われわれが抱き続けてきた多くの疑問に答えてくれる格好の読み物でもある。
わたしはユミ、10歳。大きくなったらロックグループのドラマーになるの。将来性がある職業で、きっとお金持ちで有名になれるから。今から話す信じられない話は、ビデオクリップを撮影しようとしたときに起こったの。そのとき親友のアリマーニャはロックスターになるって決めたんだって。そのあとわたしは騒動に巻き込まれたの。パパはわたしに本当のことを言うように約束させたけど、そのせいで騒ぎはもっと大きくなった。
ジン・タイラ=アロンソは1970年、オビエド生まれ。日本人の父とスペイン人の母を持つ。原広司、磯崎新、伊東豊雄といった世界的に名高い建築界の巨匠たちの近くで、日本で建築家としてのキャリアを積んだ。SDreview(SDレビュー)やCasa de Encuentros de Corvera(コルデラ出会いの家)など国内外のコンクールでの入賞歴あり。
色鉛筆ってあんまり役に立たない。色鉛筆だとなかなかうまく描けない。そんな印象を持っていないだろうか? そんなイメージを覆そうとしたのがこの本だ。色鉛筆は誰でも使えるテクニックで、複雑な素晴らしい絵も描くことができる。この本を読めば、色鉛筆を使いこなすために必要な情報がすべて見つかるだろう。というより、試しに描かずにはいられなくなるだろう。まずはとにかく描いてみよう!
本書は《Chic@Genial(クールな男の子・女の子)》シリーズの3冊目。10歳から14歳の少年少女を対象に、この時期特有の変化に向き合いやすくすることを目的として書かれた。身体の発達の全過程と、ケアや衛生面について説明しているだけでなく、自分の気持ちや感情を認識してコントロールし、意思決定と向き合い、アイデンティティを見つけ、他者とかかわることを教えてくれる。正確で実用的、勇気づけてくれて楽しめる本だ。
時間は早く過ぎ去ることもあれば、ゆっくり流れることもある。時間は経験したり分かち合ったりした瞬間へと変化し、私たちの心になごりを残していく。老いの視点から、あるおばあさんが時間の生成について考える。なぜなら時間は昨日であり今日、明日だからだ。だけど、流れた時間はどこに行くの?
ロドルフォ氏は日課の散歩に出ようとしている。だが雨が降っている。傘を手にするが破れていることに気づき、ごみ箱に捨てた。もう役に立たない、別の傘を買わなければ。だけどちょうど通りかかったマリナがそれを見つけ、ふたりは傘とその部品から山のように用途を引き出す。残ったのは座金だけ……、これだって、テントウムシの家になる。