1日中テレビばかり見ているふたりの子どものお話。畑を作ることほど楽しいことはないとおじいちゃんに言われて、ふたりは畑づくりにとりかかる。土地やタネを用意して、畑仕事や自然のすばらしさを満喫。最後に、ふたりは感謝をこめて、おじいちゃんにサプライズ・プレゼントを用意する。
毎日の日課であるおふろの時間は、想像を働かせると、まさに冒険にかわる。せっけん入れは空飛ぶ円盤を連想させ、スポンジは洗車場、シャンプーの泡は氷山のようだ。おふろよりわくわくするものはある? そう、ママが一緒におふろに入ること。だけど、それはママ? それとも無人島? バスルームのさまざまな物がインスピレーションのたねとなり、思いがけない冒険へと私たちを運ぶ。物を何かに見立てて遊ぶ母親と息子が、自由な空想をときはなつ。イラストは、水の深みへと私たちを導く。
ある冬の夜ひとりの男がサンタ・パウのサリェンにやって来た。間もなくマルという13歳の女の子の教師を頼まれる。このセル谷の生活は娘の家族を中心に回っていた。「この娘は消えてしまうだろう」。地下の水脈を探す天賦の才を持ち、無言で命令を下す娘の祖父の口癖だった。消えるとは?その意味を知るにはこの谷間の村の家々を結ぶ道を歩き回り、住民の暮らしを見ていくしかない。すでに多くの人が村から逃げて行き、残ったのは出るに出られなかった者だけになっていた。
9月のしずかでたいくつな朝、一連の出来事が起こりはじめ、まったく思いがけない結末を迎える。大きな木の枝の間に何が隠れているか、お話を通じて見つけよう。
ベニテス=レイエスの今回の小説はあちこちで集まっては話に興じる物語。パンデミックの真っただ中、5人の陰謀論者が好き勝手に自説を唱え奇想天外な結論を導き出していく。彼らにとって公式発表は明らかに現実を歪曲したものでしかない。毎日流れるニュースに沿って、理性から最もかけ離れた理論に基づき意見を述べ、議論し、もっともらしく話す。科学、地政学、社会経済学に関するどんな問題でも標的だ。全くの作り話のように思えてしまうが、実際の資料に基づいた小説。
ダニエルはジャーナリズム学科の3年生になったが相変わらずアリシアとの関係や予知能力は続いていた。今回予知したのはメキシコで起きる若者の不思議な死。大学教授が歴史の研究調査のためダニエルにメキシコ行きを提案したことから話の糸が絡まっていく。メキシコに着いたダニエルはまたもや不思議な出来事を体験する。それはアステカ文明の壮大なピラミッドの影に隠れて行われる先祖代々の黒儀式に関わることだった。
ゴキブリのイボ・クカールは大勢の家族とともに、アトリルさんの家に住み着き、幸せに暮らしている。ところが、ある日、そこから逃げなければならなくなった。さまざまな苦難に満ちた旅の末、とうとうアポロホテルにたどりつく。そこはゴキブリの楽園だった。だが、ホテルでは、自分たちのほうがすぐれていると考え、クカールたちを侵略者扱いする、別種のゴキブリ集団と対決することになる。さらには、またしても追放され、さまようことになる。
マネル・ロウレイロが届ける、謎と伝説に満ちたガリシアを舞台にしたミステリー小説。神秘的な奇岩ポルタレンの下で、昔の儀式に則った方法で殺された若い女性の死体が見つかり、捜査員たちを困惑させる。刑事のラケル・コリーナは、現代医学では治療できない病に侵された息子を助けたい一心でガリシアのこの辺鄙な地に来たばかりだ。選択の余地がないラケルは、疑いながらも息子の完治を約束した地元の民間療法士に頼る。その民間療法士が突然いなくなった。
マネル・ロウレイロが届ける、謎と伝説に満ちたガリシアを舞台にしたミステリー小説。神秘的な奇岩ポルタレンの下で、昔の儀式に則った方法で殺された若い女性の死体が見つかり、捜査員たちを困惑させる。刑事のラケル・コリーナは、現代医学では治療できない病に侵された息子を助けたい一心でガリシアのこの辺鄙な地に来たばかりだ。選択の余地がないラケルは、疑いながらも息子の完治を約束した地元の民間療法士に頼る。その民間療法士が突然いなくなった。
レンズまめの女王はレンズまめが好きではない。目の前に大きな皿を置かれた女王は、全部食べなさいとパパに言われた。しかも弟は何もかも床にほうり投げ、ずっと泣き続けている。もううんざり! ところが、運良く遠い国からマトリョーシカが、女王への贈り物を持ってやってきた。マトリョーシカたちはお腹がすいているに違いない。世界を広げたり、より人間的な世界をつくったりするツールとしての遊びやお話作りについての、小さい人とそれほど小さくない人のためのお話。