動物を主人公とするこのにぎやかな絵本を見れば、子どもはアルファベットの文字と同時に、Aの「喜び」(alegría)からZの「内気」(timidez)まで、恐怖心や恥ずかしさなども含む自分のすべての気持ちを発見するだろう。また、さまざまな気持ちを認識するだけでなく、それぞれに名前をつけ、理解し、ポジティブにつきあうことを学んでいける。
マルセラとオスカルは、サンパウロの中心街で典型的な中流階級の暮らしをしている。アパートの寄せ木細工の床を修理したばかりで、隣近所の集まりに足しげく出かけ、夜はテレビを見て過ごす。彼らが暮らすビル内にネルソンがいわくありげに出現し、ふたりの当たり障りのない暮らしが乱されることになる。ネルソンは影のある男で、ふたりは若い頃、1980年代にサントスのサーフィンビーチでネルソンと知り合い、マルセラは彼と出奔したのだった。
Última llamada(最後の通話)の大ヒットに続き、ラウラ・ファルコがミステリー小説『氷の夜明け』で私たちを驚かす。サンドラはエドゥアルドとフェイスブックで知り合った。偶然にも彼は、ノルウェーに住む、彼女の仕事上の同僚の息子だった。エドゥアルドに会いにノルウェーに旅行しようと決めたとき、まさかそれがあのような悪夢と化すとはサンドラは夢にも思っていなかった。彼女がオースレンに降りたった2日後、エドゥアルドがベッドで死体となって発見される。明らかに他殺だった。
ブランコス山脈の向こうに、ひとつの島が出現した。その島には枯れ木が1本あり、その木には6羽のカラスがとまっている。伝説によれば、カラス列島と名付けられた6つの島々はそのカラスとともに生まれた。気まぐれな海や風や魔法にゆだねられているその島にいるのは、水のドラゴン、絶望した残忍な王たち、預言が達成されるまで同じ場面を何度も繰り返し生きる定めを持つ幽霊、呪い、異世界への窓を開くお酒、血のクローバー、石の迷路、迷子の子どもたちなど。