思春期を経て大人になる過程の男の子たちによりそっていこうと生まれた本。ここでいう男の子像、男性像はリアルで自然のままの、ステレオタイプに陥らないもので、涙で悲しみを表現するのも大歓迎。男の子は、これまで言われてきたのとは違う意味で強いのだ。筋肉を鍛え、たくさん賞を取ればもっと強くなれると思い込ませる社会の価値観や競争心などかなぐり捨てよう。文章と絵がたがいに響きあいながら、幸せになるための真の力とはなにかを解き明かす。それは本当の自分であること、自分の心に従って自尊心を持つこと。
思春期を経て大人になっていく過程の女の子によりそっていこうと生まれた本。詩的な文章とぴったりのイラストで、リアルで自然な女の子像を提示する。私たちの社会や文化が喧伝する、性別を過剰に意識した女の子像ではない。もっとやせていてもっとくびれた、今とは違う体になりたい、そんな願望を助長する本ではない。本書の目的は、無条件で自分を愛せるように手助けすることだ。
ある週末、寒波に見舞われた地中海沿岸の小さな町ラ・ソラナに4人の人物が居合わせる。ビクトルとバレリアは、結婚生活が破綻寸前の夫婦。商用旅行と言っているが、どうやら夫婦関係を終わらせに来たようだ。そして、職人のブレオガンと観光ガイドのブリジットは、この寒村に行きついて毎日路地を行き来するが普段決して出食わすことがない。第1部「風」は、外部から時ならぬ知らせをもたらす。第2部「潮」は、4人の登場人物の心の奥底をかき回す。
16歳の誕生日に、ある秘密を発見したステリャは自分の運命を受け入れるしかなかった。だがその秘密はやがて、地中海沿いの村の穏やかな生活を根底から揺るがすことになる。成長には多くの責任がつきものだ。ステリャは友だちに助けられて、それに気づく。めくるめく冒険にのり出した彼女は、悪意に満ちた敵と戦うことになる。敵は、力を得てあらゆる海の生き物を奴隷にすることしか考えていない。さらにラブストーリーがからみ、だからこそ、ステリャは戦いつづけることになる。
In einer Vollmondnacht im Internat Sharlok Home findet Fernando wundersamerweise Hopi, einen sehr kleinen Welpen. Zusammen mit Balbina gründen die beiden ein junges, noch unerfahrenes, aber sehr mutiges Detektiv-Team.
この冒険小説の主人公は、好奇心があり、未熟だが、超自然的とも言える特異な才能を持つところがみなと違っている。また、世界の言語に無限の情熱を抱いている。19世紀半ばのペルピニャンに住む主人公は、その才能と情熱のせいで想像もしていなかった道を歩み、普仏戦争とコミューン革命のさなかのパリに行きつく。その後冒険の風にのって、はるか遠いニューカレドニアに至る。植民者と先住民のはざまで主人公は何度も試練にあう。
スペイン内戦は終わった瞬間から、文学のインスピレーションの源となってきた。本書も内戦をテーマとした作品のひとつ。具体的には、エブロ川の戦い、特にラ・ファタレリャ山中の戦闘から想を得たもの。本書の特徴は、登場人物は実在の人物だが、小説風にアレンジされていること。特定の地方のことを描きながら作品世界は普遍的で、だれでも共感できる。だれひとり無関心ではいられない物語。
ネズミのぺレスは、仕事をしているととっても幸せ。毎晩、子どもたちの歯を集めに出かける。ところがある日、ネズミのヒメネスが現れて、自分こそ新しい歯ネズミだと宣言した。さあたいへん! ペレスとヒメネス、どっちが新しい歯ネズミ? イージーリーダー(国際図書館連盟等の指針に従って読みやすくした書籍)方式で書かれた物語。スペイン語の手話と、手話の単語集がつき、ナレーションと手話(CNSE財団の協力で作成)の入った映像をダウンロードできるURLがある。イラストはフリルストラドール。
十二宮三部作:ある年、ひとつの宮、1件の犯罪。2012年1月、ドラゴンの年が始まった。中国の十二宮で唯一の神話上の動物であるドラゴンは、知恵と権力と富を象徴する。過激派組織「バスク祖国と自由」(ETA)が武力抗争の完全停止を発表して以来、のどかなサンセバスティアン市では重大な犯罪も起こらず、毎日は平穏に過ぎていた。しかし大学の化学部で男子学生の首切り死体が発見されると状況は一変する。捜査を担当するのはバスク州警察殺人捜査担当警部マックス・メディナ。