十二宮三部作:ある年、ひとつの宮、1件の犯罪。2012年1月、ドラゴンの年が始まった。中国の十二宮で唯一の神話上の動物であるドラゴンは、知恵と権力と富を象徴する。過激派組織「バスク祖国と自由」(ETA)が武力抗争の完全停止を発表して以来、のどかなサンセバスティアン市では重大な犯罪も起こらず、毎日は平穏に過ぎていた。しかし大学の化学部で男子学生の首切り死体が発見されると状況は一変する。捜査を担当するのはバスク州警察殺人捜査担当警部マックス・メディナ。警部の強い個性は、新人のエリカ・ロペスや科学捜査担当のジョシュア・オニールとぶつかる。災害や悲劇的な事件が起こりがちなドラゴンの年に、連続犯罪が発生する。