シモンはついに日記帳を手に入れた。頑丈な装丁に、秘密をまるで金塊であるかのようにしっかり閉じ込めてくれる南京錠まで付いた立派な日記帳だ。これで、あのうわさ好きの弟フリアンに自分の経験を知られなくて済むだろう。最近転校してきた自閉症の少年エクトルとの友情や、自分が先入観なしに彼を自然に受け入れた話、それにエクトルがいつも自分を理解させることができるとは限らないこと(ましてや他の生徒には)、必要な時は、シモンはいつでもこのクラスメイトを守るだろうということも。
シモンはついに日記帳を手に入れた。頑丈な装丁に、秘密をまるで金塊であるかのようにしっかり閉じ込めてくれる南京錠まで付いた立派な日記帳だ。これで、あのうわさ好きの弟フリアンに自分の経験を知られなくて済むだろう。最近転校してきた自閉症の少年エクトルとの友情や、自分が先入観なしに彼を自然に受け入れた話、それにエクトルがいつも自分を理解させることができるとは限らないこと(ましてや他の生徒には)、必要な時は、シモンはいつでもこのクラスメイトを守るだろうということも。
わくわくするような地球の歴史――その誕生と進化――を、光景の変化に視点を置いて辿っていく本。思わず引き込まれるようなアイナ・ベスタルドの描くイラストと、主な出来事を簡潔かつしっかりと記した解説が特徴。植物原料の紙に、古生代および中生代の動植物のイラストを収録。また地球全史のなかで、読者が今どこを見ているのか確認できる年表も掲載されている。
パウラは月面旅行を夢見る女の子。パパの肩に登って届くか確かめてみたり、自作のロケットをシャボン玉や凧を使って飛ばそうとしたり、あれもこれも試してみた。そして大きくなったら、重力の法則を跳ね返す方法を学んでやろうと毎晩考えている。作者のツイッター上で連載されていた子ども向けショートショートのミニシリーズから生まれた本作は、「いつか月に行ってみたい」と願い続けるひとりの少女の空想のなかへと読者を誘う。
エドゥアルドは町で一番有名な理容師。さすがは「うれしさ理髪店」、お客さんはみんな幸せで満ち足りた気分になって店を出る。それなのに、彼はため息をついてばかり…どんな秘密があるのか? お店にはとても愉快な人たちがやってくるけど、彼らのうれしさをエドゥアルドは共有できないみたいだ。いつか誰かが彼自身にしあわせをもたらしてくれない限り。愛すべきキャラクターたちが登場し、最後は意外な展開を迎えるユーモアたっぷりの絵本。
頭の中を吹き荒れる嵐ほどひどいものはない! 寝ている時すら人間の心は休んでいないのだから。子どもたちが緊張したり、不安になったり、悲しんだり、怒ったりする時の思考がどのようなものか知るのに役立つ本。また子どもたちは本書を通じて、彼らの小さいけど素晴らしい頭の中から不愉快な考えを素早く消し去るための、とっておきのコツを学ぶことができる。
ペピートはたまねぎみたいな男の子……。なぜたまねぎかって? それは周りの大人たちが、ペピートを子どもではなくて「たまねぎ」のように、何層もの愛情で包んでいるから。その層がはがれた時、何が起きるかな?
士官学校で恐ろしい事件が発生した。ある男が殺害され、遺体はばらばらにされて隠されたり下水溝に投げ込まれたりしたのだ。容疑者とされたのは学校長でキューバ戦争の英雄、ビセンテ・アグレロ大尉。大酒飲みで賭博好きなうえ喧嘩っ早く、長女のビルトゥーデスと近親相姦の関係にあった。一方、殺害されたのは娘の恋人で、壮年の経営者だった。彼は娘やその弟らを父親の束縛から解放すると約束していた。新聞はこぞってこの事件を追いかけ、逮捕された父親と娘の仕業だと連日書き立てた。
本書は、すでに著作権フリーとなっているアルフォンソ・R・カステラオ著『O negriño Panchito(黒くて小さなパンチート)』を自由奔放にアレンジした作品。パンチートはガリシアに住む唯一のペンギン。周りにほかのペンギンは一羽もいない。ある日、彼は町の若者たちがしているように自分も世界を見たいと思い立ち、こっそり船に乗り込んで、大西洋横断の冒険の旅に出た。ついに目的地の南極大陸に着くと、そこにはたくさんのペンギンがいた!…でも、ガリシアが懐かしくなって……。
身の周りに起きる物事からのみ得られる学びがある…私たちはそのことを時々ブルーゴブリンに思い出させてもらわねばならない。本書に収められた10編のすぐれた物語が、私たちに日常生活における感謝、敬意、忍耐、約束、責任、共感といったものの価値を認識させてくれる。本書を通じて、それらを生活に取り入れる方法を学ぶことで、大人も子どもも自分たちを取り巻くものとこれまで以上にしっかり結びつき、それがいっそうの幸福を得ることにもつながっていく。