パウラは月面旅行を夢見る女の子。パパの肩に登って届くか確かめてみたり、自作のロケットをシャボン玉や凧を使って飛ばそうとしたり、あれもこれも試してみた。そして大きくなったら、重力の法則を跳ね返す方法を学んでやろうと毎晩考えている。作者のツイッター上で連載されていた子ども向けショートショートのミニシリーズから生まれた本作は、「いつか月に行ってみたい」と願い続けるひとりの少女の空想のなかへと読者を誘う。そしてソニャ・ヴィマーの見事なイラストによって、夢の実現に向けて準備をする少女の世界に引き込まれる。その目標は、とても近くに見えている。