「おばあちゃんはすごーく年寄りだってみんな言う。でもその心の奥には子供が住んでいるって、ぼくとおばあちゃんは知ってるんだ」。アルツハイマーについて小さな子供に優しく、丁寧に、時には面白おかしく話すことはできるだろうか? 大人の作った概念を取り払って愛情を育み、理解し合うおばあちゃんと孫の物語をアライネ・アギーレとアイナラ・アスピアスが届けてくれる一冊。
不可解な事故で息子を失ったカップル。人食い儀式に巻き込まれてしまったふたりの旅人。バイクの暴走族。UFOを探す者たち。ビートニクの狼男たち。血に取り付かれメシア思想にのめり込んでいるひとりの若い女性。世間を恐怖に陥れる連続殺人者…。これらすべての物語が目のくらむような速さで交差し、恐ろしさと不条理さと強烈なインパクトを等しく兼ね備えたストーリーへと集約されていく。モニカ・ブストスはB級作品の流儀を用いて、激しさのある、生々しいストーリーとパロディー的な場面を詰め込んだ物語を作り出した。