本書は、従来のドラゴンとおひめさまの物語とは少し違う。主人公のおひめさまは、なんとふたつの城に住んでいる。ひとつ目の城では、母親と義理の父とたくさんの家族と一緒に住み、もうひとつの城では父親と義理の母親(意地悪なまま母とは似ても似つかない)と住んでいる。ふたつの城の間を毎週自転車で行き来するのだが、仕事をリタイアしたドラゴンが耕す小さな野菜畑を自分が走っているとはおひめさまは気づいていなかった。
昔むかし、はるかかなたのある王国に、ひとりの王子がいた。王子は、ある若い娘を窮地から救いだしてくれたとして、魔法使いにほうびをやった。だが、それはすべて真実ではなく、呪いだった。そこで、王子は栄光と復讐を夢見る。だが、魔法使いの魔法はいつも災いを招くとは限らない。娘は魔法のおかげで、彼女を苦しめていた過去……彼女があやめた男の記憶から逃れる。昔むかしあるところに……。 ブックトレーラー https://www.youtube.com/watch?v=1iHEbZGYF6I 。