誕生からローマ法王に選ばれるまで、フランシスコ法王の人生を、小さな子ども向けにやさしい言葉で描いたプレゼントブック。説明の中に、法王の感動的な言葉が引用され、法王の人となりを浮かび上がらせている。温かみのある写実的なイラストが心に残る。
1975年11月1日から2日にかけての夜、ピエル・パオロ・パゾリーニはオスティアの海岸で無残に殺害され、ヨーロッパ全体を震撼させる。検視結果は複数犯の存在を示していたが、ひとりの若者が犯人として有罪となる。犯罪学者の女性と男性教員が真相の究明に乗り出す。ふたりが目をつけたのは、マフィアと石油王エンリコ・マッテイの不可解な死について書いたパゾリーニの未完の小説『石油』だ。
サナブリア医師は参っていた。ベネズエラの政治的状況は悪化の一途だし、個人的には、反チャベス派の過激な妻と急進的体制派の弟の間を取り持つのにはうんざりしていた。そればかりか、政府の官僚である甥に、極秘の危ない録音が入った携帯電話を隠してくれと頼みこまれた。そんななかで、失業中のジャーナリストは大統領の病気についての本を仕上げるためにとんでもないことをしでかし、暴力が横行する街を避けて母親とふたり家に閉じこもって暮らす9歳の少女は、チャットで知り合った少年に僅かな希望を見出す。
本書の価値は目では見えないものの中にある。目で見ることのできない2つのもの、つまり人生に対する姿勢と、内面の美しさだ。本書の主要な目的は、読者の自尊心を強くすることだ。人から好かれ愛される子どもは幸福だ。だれもがみな鏡を見て、自分が内側に持っているものを発見できる。