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過去の紹介書籍アーカイブ

本書『1980』はすべての家族に当てはまる物語だ。少なくともほぼすべての家族に。つまり欠陥のある家族。ごく一般的な家族ともいう。そこには性的虐待もなければ暴力もない。いるのは強い、たぶん強すぎる女たちと、死んでいるかあるいは生死不明の男たち。70年代の終わりのマドリードに、マリア・ヒメネスの歌を聞き、国民党創設者のマヌエル・フラガを押しのける可能性をもてあそぶ進歩的な母親がいた。突然、未亡人になって自由を手に入れるが、彼女には育てなければならない子どもが3人もいる。そこにもうひとり登場するのが、その子どもたちの世話をする残忍な祖母。わずか16歳だった自分のきょうだいを屍衣で包んだ経験をいつも自慢する。そして上品な金持ちのカタルーニャ人。1980年の午後や夜が暗い影や秘密を抱えて現れると、みんなの人生が変わっていく。語り手である臆病で怒りを抱えた少年の人生は、独特な形で変化する。わたしたちが子ども時代に感じた、人生の重苦しさや家族についての回顧録。

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Juan Vilà著『1980』の表紙
文学

1980

1980

フアン‧ビラ

Juan Vilà
Editorial Anagrama

国際著作権のエージェントであるバルバラは、仕事で行き詰まり、パリに逃げた。落ち着き先は、特別なつながりのある祖母マルゴーの家。大雪の降った2008年のある朝、バルバラは祖母の家の赤いソファーで眠る、見知らぬ若者と出会う。人を一度も撮ったことがないという謎めいたカメラマンの彼は、バルバラが思いがけない調べ物をするのに手を貸すこととなる。ふたりは、第二次世界大戦中のドイツによる占領を生き延びた女性、祖母マルゴーの秘密を洗いだしていく。恐怖と美しさの間の戦いをめぐる小説。

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文学

NEW

3月32日

32 de març

シャビエル‧ボッシュ

Xavier Bosch
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

わたしたちは手で電球をともせるだろうか? そして触るだけで携帯電話を充電することは? 1世紀以上も前、ある並はずれた人物が、どうやったらそれが実現できるかを発見した。だがその大胆なヴィジョンは、我々の社会システムをいくらも変えなかった。21世紀真っただ中に書かれたこの小説は、ひとりの天才の人物像を下敷きにしたフィクションだ。彼は実在の人物だが、その歴史は意図的に隠されてきた。ここで語られる出来事は、実際には起こらなかったかもしれない……。あるいは現在、わたしたちが知らないうちに、起きつつあるかもしれない。本書の登場人物は、知らず知らずのうちにわたしたちの現在と未来を変えるかもしれない出来事の一部だ。愛、嫉妬、裏切り、友情、賞賛、死……。すべてをかけた人間の本質が描かれる。

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J. M. Calero著『3327 : yo soy la luz del mundo』の表紙
文学

3327.わたしは世界の光

3327 : yo soy la luz del mundo

J. M. カレロ

J. M. Calero
Kvite Servicios Editoriales, S.L.

歴史小説、冒険小説、私小説、スリラー、それにロマンス小説の要素まで盛りこんで書かれた35Muertos(死者35人)は、ある敗残者を襲った不幸の数々と、かつて彼を見知っていた何十人もの人々の物語を通じて、ここ40年間のコロンビアを描きだす。闘争に敗れた革命家、マチスモを標榜するゲリラたち、怒りに駆られて徒党を組む者、ボレロの得意な民兵たち、愛人に裏切られた麻薬の売人、極寒の地をめざした亡命者、行方不明者、お祭り騒ぎに明け暮れる恵まれた人々に至るまで、さまざまな人間がうごめくこの小説は、どのページも活力と悲劇がたぎり、それらがつねに絡みあってコロンビアの残虐な歴史を紡いでいく。めくるめく語り口に彩られたこの小説は、間違いなく新しいラテンアメリカ文学を代表する一作となるだろう。

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Sergio Álvarez著『35 muertos』の表紙
文学

死者35人

35 muertos

セルジオ‧アルバレス

Sergio Álvarez
Guillermo Schavelzon & Asoc. Agencia Literaria

「わたしの街に、山高帽の7人男がいた。7人はいつもいっしょに散歩していた。まじめでしゃっちょこばっていて、黒い服を着て口ひげはくるんとカールしている。ある日風が吹いてきて、山高帽がひとつ、はるか遠くへ飛んでいった。帽子をさがす7人の前に、知らない世界が開け……」考え、笑い、また考えさせられる物語。ときどきわたしたちは知らない世界に行って、まわりの小さなこと、ふだんは気にとめないけれども、日々必要なささいなことを、もっと大切にすることを学ぶべきなのだろう。アレックス・ノゲスの文章とシルビア・カベスタニーの絵が、しゃっちょこばっていつも黒い服を着ている、くるんとしたひげの7人の男たちの日々へとわたしたちをいざなう。

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Alex Nogués著『7 hombres con bombín』の表紙
文学

山高帽の7人男

7 hombres con bombín

アレックス‧ノゲス

Alex Nogués
Libros del Imaginario, S.L.

パウラ・ボネは国際的に最も広く知られ、名声を博しているイラストレーターのひとり。本書では彼女なりの視点でとらえたフランソワ・トリュフォーを表現している。ヌーベルバーグを代表するフランスの映画監督であるトリュフォーは魅力的な人物で、深い人間性を備えていた。トリュフォーの熱狂的なファンであるパウラ・ボネは、彼の映画作品を繰り返し見、パリを訪れて街の空気や音や光に包まれ、その経験を全て自分のノートに記録した。嘘偽りのないありのままのノート。ひとりのアーティストが、もうひとりのアーティストに迫る。

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Paula Bonet著『813 Truffaut』の表紙
文学

813 トリュフォー

813 Truffaut

パウラ‧ボネ

Paula Bonet
Bridge (La Galera)

冷たい雨の降る午後、ブレンダの人生はがらりと変わった。日常から一歩踏み出しただけのところにそんな運命の急変が待ち受けているとは、以前の彼女なら想像もできなかっただろう。ある上品な人物との出会いがきっかけで加速度的に嘘の数が増え、彼女の生活は根本から変わってしまった。彼女の仕事、そして科学への情熱によって、地球上の生命の存続期間をのばせるだろう。だが愛と憎しみ、復讐が混ざり合った感情のカクテルには、スパイ活動、秘密諜報員、細菌戦争、冷酷な殺人、入り組んだ陰謀といった様々な要素が溶け込んでいて、ブレンダはそこから容易に逃れることができない。カナダと英国を舞台に、壮絶なストーリーが展開する。

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Sonia Pasamar著『99 mentiras』の表紙
文学

99の嘘

99 mentiras

ソニア‧パサマル

Sonia Pasamar
Ediciones Cydonia

スペイン・フェミニズムを代表する存在のひとりが、ジェンダーという観点から自身の人生を考察する。ひとりの知的で聡明で才能ある女性が、夫の陰に隠れて自由も少なく、同意できない決定に従い、子育てに専念するために仕事での成功をあきらめなければならないという人生が、どのようにして起こるのかを詳細に語る自叙伝。起こらないと思っていたことはすべて起こる。それを著者は赤裸々に語る。社会的な場面だけでなく、他人が見たり言ったりすること、率直で皮肉な話の中に、社会階級を超えたところにある結婚や母性の物語に付随する感情の詳細な記録が含まれている。不信、無力感、欲求不満、苦悩、罪悪感、怒りは、何世紀にもわたって女性が抱えてきた感情であり、これまで充分に語られたことがなかった。

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Laura Freixas著『A mí no me iba a pasar』の表紙
文学

わたしには起こらないはずだった

A mí no me iba a pasar

ラウラ‧フレイシャス

Laura Freixas
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

SNSで話題になりベストセラーになった小説。事実に基づくストーリーが読者を魅了する。盲導犬の目を通して語られた友情と恋愛、克服のゆかいな物語。クロスは陽気で腕白な盲導犬。マリオは人生の道を切り開こうとしている目の不自由な若者。ひとりと1匹は強い絆で結ばれたチームだ。本書『僕の小さな目で』は、クロスが人間世界で引き起こす波乱に満ちたゆかいな出来事を語った感動的な小説だ。作者のオルティスもクロスと同じくらい腕白なスポックと言う盲導犬を持ち、本作で自身がよく知る現実を語っている。

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Emilio Ortíz著『A través de mis pequeños ojos』の表紙
文学

僕の小さな目で

A través de mis pequeños ojos

エミリオ・オルティス

Emilio Ortiz
Duomo Ediciones / Antonio Vallardi Editore S.R.L

マルセラとオスカルは、サンパウロの中心街で典型的な中流階級の暮らしをしている。アパートの寄せ木細工の床を修理したばかりで、隣近所の集まりに足しげく出かけ、夜はテレビを見て過ごす。彼らが暮らすビル内にネルソンがいわくありげに出現し、ふたりの当たり障りのない暮らしが乱されることになる。ネルソンは影のある男で、ふたりは若い頃、1980年代にサントスのサーフィンビーチでネルソンと知り合い、マルセラは彼と出奔したのだった。

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Lucrecia Zappi著『Acre』の表紙
文学

アクレ

Acre

ルクレシア‧サッピ

Lucrecia Zappi
Editorial La Huerta Grande

いつも夏を過ごす小さな村へトマスが家族と一緒に行ったとき、青年期特有の彼の緊張感は後戻りできないところに達していた。突然、ひとつながりになってさまざまなことが起こる。性と暴力への目覚め、死、違反… トマスは知性が行動におきざりにされてしまっているのを閃光のように悟るが、勢いにさからえず、とうとう自分で自分を許せない行為をするにいたる。そしてその時、自分を裁き、許してくれる唯一の人の前に座らなければならないと感じるのだった。 暴力的でどっちつかずで無防備な若い年代を巧みに描いた、価値ある小説である。

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Andrés Barba著『Agosto, octubre』の表紙
文学

8月、10月

Agosto, octubre

アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
Editorial Anagrama

バルセロナが単なるカタルーニャの州都ではなくなってから、もうずいぶんたつ。地中海の中軸であり、世界で最も多くの人が訪れる街のひとつである。この奇跡の街が、世界中の人の目に天国と映るのはなぜだろう。ほかの街とどこが違うのか。どんな人々が住んでいるのか。チェックしよう。これがバルセロナだ!

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Toni Terrades著『Això és Barcelona』の表紙
文学

これがバルセロナ

Això és Barcelona

トニ‧テラデス

Toni Terrades
GRUP 62, S.L.U.

本書『1980』はすべての家族に当てはまる物語だ。少なくともほぼすべての家族に。つまり欠陥のある家族。ごく一般的な家族ともいう。そこには性的虐待もなければ暴力もない。いるのは強い、たぶん強すぎる女たちと、死んでいるかあるいは生死不明の男たち。70年代の終わりのマドリードに、マリア・ヒメネスの歌を聞き、国民党創設者のマヌエル・フラガを押しのける可能性をもてあそぶ進歩的な母親がいた。突然、未亡人になって自由を手に入れるが、彼女には育てなければならない子どもが3人もいる。そこにもうひとり登場するのが、その子どもたちの世話をする残忍な祖母。わずか16歳だった自分のきょうだいを屍衣で包んだ経験をいつも自慢する。そして上品な金持ちのカタルーニャ人。1980年の午後や夜が暗い影や秘密を抱えて現れると、みんなの人生が変わっていく。語り手である臆病で怒りを抱えた少年の人生は、独特な形で変化する。わたしたちが子ども時代に感じた、人生の重苦しさや家族についての回顧録。

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Juan Vilà著『1980』の表紙
文学

1980

1980

フアン‧ビラ

Juan Vilà
Editorial Anagrama

国際著作権のエージェントであるバルバラは、仕事で行き詰まり、パリに逃げた。落ち着き先は、特別なつながりのある祖母マルゴーの家。大雪の降った2008年のある朝、バルバラは祖母の家の赤いソファーで眠る、見知らぬ若者と出会う。人を一度も撮ったことがないという謎めいたカメラマンの彼は、バルバラが思いがけない調べ物をするのに手を貸すこととなる。ふたりは、第二次世界大戦中のドイツによる占領を生き延びた女性、祖母マルゴーの秘密を洗いだしていく。恐怖と美しさの間の戦いをめぐる小説。

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文学

NEW

3月32日

32 de març

シャビエル‧ボッシュ

Xavier Bosch
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

わたしたちは手で電球をともせるだろうか? そして触るだけで携帯電話を充電することは? 1世紀以上も前、ある並はずれた人物が、どうやったらそれが実現できるかを発見した。だがその大胆なヴィジョンは、我々の社会システムをいくらも変えなかった。21世紀真っただ中に書かれたこの小説は、ひとりの天才の人物像を下敷きにしたフィクションだ。彼は実在の人物だが、その歴史は意図的に隠されてきた。ここで語られる出来事は、実際には起こらなかったかもしれない……。あるいは現在、わたしたちが知らないうちに、起きつつあるかもしれない。本書の登場人物は、知らず知らずのうちにわたしたちの現在と未来を変えるかもしれない出来事の一部だ。愛、嫉妬、裏切り、友情、賞賛、死……。すべてをかけた人間の本質が描かれる。

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J. M. Calero著『3327 : yo soy la luz del mundo』の表紙
文学

3327.わたしは世界の光

3327 : yo soy la luz del mundo

J. M. カレロ

J. M. Calero
Kvite Servicios Editoriales, S.L.

歴史小説、冒険小説、私小説、スリラー、それにロマンス小説の要素まで盛りこんで書かれた35Muertos(死者35人)は、ある敗残者を襲った不幸の数々と、かつて彼を見知っていた何十人もの人々の物語を通じて、ここ40年間のコロンビアを描きだす。闘争に敗れた革命家、マチスモを標榜するゲリラたち、怒りに駆られて徒党を組む者、ボレロの得意な民兵たち、愛人に裏切られた麻薬の売人、極寒の地をめざした亡命者、行方不明者、お祭り騒ぎに明け暮れる恵まれた人々に至るまで、さまざまな人間がうごめくこの小説は、どのページも活力と悲劇がたぎり、それらがつねに絡みあってコロンビアの残虐な歴史を紡いでいく。めくるめく語り口に彩られたこの小説は、間違いなく新しいラテンアメリカ文学を代表する一作となるだろう。

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Sergio Álvarez著『35 muertos』の表紙
文学

死者35人

35 muertos

セルジオ‧アルバレス

Sergio Álvarez
Guillermo Schavelzon & Asoc. Agencia Literaria

「わたしの街に、山高帽の7人男がいた。7人はいつもいっしょに散歩していた。まじめでしゃっちょこばっていて、黒い服を着て口ひげはくるんとカールしている。ある日風が吹いてきて、山高帽がひとつ、はるか遠くへ飛んでいった。帽子をさがす7人の前に、知らない世界が開け……」考え、笑い、また考えさせられる物語。ときどきわたしたちは知らない世界に行って、まわりの小さなこと、ふだんは気にとめないけれども、日々必要なささいなことを、もっと大切にすることを学ぶべきなのだろう。アレックス・ノゲスの文章とシルビア・カベスタニーの絵が、しゃっちょこばっていつも黒い服を着ている、くるんとしたひげの7人の男たちの日々へとわたしたちをいざなう。

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Alex Nogués著『7 hombres con bombín』の表紙
文学

山高帽の7人男

7 hombres con bombín

アレックス‧ノゲス

Alex Nogués
Libros del Imaginario, S.L.

パウラ・ボネは国際的に最も広く知られ、名声を博しているイラストレーターのひとり。本書では彼女なりの視点でとらえたフランソワ・トリュフォーを表現している。ヌーベルバーグを代表するフランスの映画監督であるトリュフォーは魅力的な人物で、深い人間性を備えていた。トリュフォーの熱狂的なファンであるパウラ・ボネは、彼の映画作品を繰り返し見、パリを訪れて街の空気や音や光に包まれ、その経験を全て自分のノートに記録した。嘘偽りのないありのままのノート。ひとりのアーティストが、もうひとりのアーティストに迫る。

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Paula Bonet著『813 Truffaut』の表紙
文学

813 トリュフォー

813 Truffaut

パウラ‧ボネ

Paula Bonet
Bridge (La Galera)

冷たい雨の降る午後、ブレンダの人生はがらりと変わった。日常から一歩踏み出しただけのところにそんな運命の急変が待ち受けているとは、以前の彼女なら想像もできなかっただろう。ある上品な人物との出会いがきっかけで加速度的に嘘の数が増え、彼女の生活は根本から変わってしまった。彼女の仕事、そして科学への情熱によって、地球上の生命の存続期間をのばせるだろう。だが愛と憎しみ、復讐が混ざり合った感情のカクテルには、スパイ活動、秘密諜報員、細菌戦争、冷酷な殺人、入り組んだ陰謀といった様々な要素が溶け込んでいて、ブレンダはそこから容易に逃れることができない。カナダと英国を舞台に、壮絶なストーリーが展開する。

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Sonia Pasamar著『99 mentiras』の表紙
文学

99の嘘

99 mentiras

ソニア‧パサマル

Sonia Pasamar
Ediciones Cydonia

スペイン・フェミニズムを代表する存在のひとりが、ジェンダーという観点から自身の人生を考察する。ひとりの知的で聡明で才能ある女性が、夫の陰に隠れて自由も少なく、同意できない決定に従い、子育てに専念するために仕事での成功をあきらめなければならないという人生が、どのようにして起こるのかを詳細に語る自叙伝。起こらないと思っていたことはすべて起こる。それを著者は赤裸々に語る。社会的な場面だけでなく、他人が見たり言ったりすること、率直で皮肉な話の中に、社会階級を超えたところにある結婚や母性の物語に付随する感情の詳細な記録が含まれている。不信、無力感、欲求不満、苦悩、罪悪感、怒りは、何世紀にもわたって女性が抱えてきた感情であり、これまで充分に語られたことがなかった。

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Laura Freixas著『A mí no me iba a pasar』の表紙
文学

わたしには起こらないはずだった

A mí no me iba a pasar

ラウラ‧フレイシャス

Laura Freixas
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

SNSで話題になりベストセラーになった小説。事実に基づくストーリーが読者を魅了する。盲導犬の目を通して語られた友情と恋愛、克服のゆかいな物語。クロスは陽気で腕白な盲導犬。マリオは人生の道を切り開こうとしている目の不自由な若者。ひとりと1匹は強い絆で結ばれたチームだ。本書『僕の小さな目で』は、クロスが人間世界で引き起こす波乱に満ちたゆかいな出来事を語った感動的な小説だ。作者のオルティスもクロスと同じくらい腕白なスポックと言う盲導犬を持ち、本作で自身がよく知る現実を語っている。

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Emilio Ortíz著『A través de mis pequeños ojos』の表紙
文学

僕の小さな目で

A través de mis pequeños ojos

エミリオ・オルティス

Emilio Ortiz
Duomo Ediciones / Antonio Vallardi Editore S.R.L

マルセラとオスカルは、サンパウロの中心街で典型的な中流階級の暮らしをしている。アパートの寄せ木細工の床を修理したばかりで、隣近所の集まりに足しげく出かけ、夜はテレビを見て過ごす。彼らが暮らすビル内にネルソンがいわくありげに出現し、ふたりの当たり障りのない暮らしが乱されることになる。ネルソンは影のある男で、ふたりは若い頃、1980年代にサントスのサーフィンビーチでネルソンと知り合い、マルセラは彼と出奔したのだった。

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Lucrecia Zappi著『Acre』の表紙
文学

アクレ

Acre

ルクレシア‧サッピ

Lucrecia Zappi
Editorial La Huerta Grande

いつも夏を過ごす小さな村へトマスが家族と一緒に行ったとき、青年期特有の彼の緊張感は後戻りできないところに達していた。突然、ひとつながりになってさまざまなことが起こる。性と暴力への目覚め、死、違反… トマスは知性が行動におきざりにされてしまっているのを閃光のように悟るが、勢いにさからえず、とうとう自分で自分を許せない行為をするにいたる。そしてその時、自分を裁き、許してくれる唯一の人の前に座らなければならないと感じるのだった。 暴力的でどっちつかずで無防備な若い年代を巧みに描いた、価値ある小説である。

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Andrés Barba著『Agosto, octubre』の表紙
文学

8月、10月

Agosto, octubre

アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
Editorial Anagrama

バルセロナが単なるカタルーニャの州都ではなくなってから、もうずいぶんたつ。地中海の中軸であり、世界で最も多くの人が訪れる街のひとつである。この奇跡の街が、世界中の人の目に天国と映るのはなぜだろう。ほかの街とどこが違うのか。どんな人々が住んでいるのか。チェックしよう。これがバルセロナだ!

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Toni Terrades著『Això és Barcelona』の表紙
文学

これがバルセロナ

Això és Barcelona

トニ‧テラデス

Toni Terrades
GRUP 62, S.L.U.

本書『1980』はすべての家族に当てはまる物語だ。少なくともほぼすべての家族に。つまり欠陥のある家族。ごく一般的な家族ともいう。そこには性的虐待もなければ暴力もない。いるのは強い、たぶん強すぎる女たちと、死んでいるかあるいは生死不明の男たち。70年代の終わりのマドリードに、マリア・ヒメネスの歌を聞き、国民党創設者のマヌエル・フラガを押しのける可能性をもてあそぶ進歩的な母親がいた。突然、未亡人になって自由を手に入れるが、彼女には育てなければならない子どもが3人もいる。そこにもうひとり登場するのが、その子どもたちの世話をする残忍な祖母。わずか16歳だった自分のきょうだいを屍衣で包んだ経験をいつも自慢する。そして上品な金持ちのカタルーニャ人。1980年の午後や夜が暗い影や秘密を抱えて現れると、みんなの人生が変わっていく。語り手である臆病で怒りを抱えた少年の人生は、独特な形で変化する。わたしたちが子ども時代に感じた、人生の重苦しさや家族についての回顧録。

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Juan Vilà著『1980』の表紙
文学

1980

1980

フアン‧ビラ

Juan Vilà
Editorial Anagrama

国際著作権のエージェントであるバルバラは、仕事で行き詰まり、パリに逃げた。落ち着き先は、特別なつながりのある祖母マルゴーの家。大雪の降った2008年のある朝、バルバラは祖母の家の赤いソファーで眠る、見知らぬ若者と出会う。人を一度も撮ったことがないという謎めいたカメラマンの彼は、バルバラが思いがけない調べ物をするのに手を貸すこととなる。ふたりは、第二次世界大戦中のドイツによる占領を生き延びた女性、祖母マルゴーの秘密を洗いだしていく。恐怖と美しさの間の戦いをめぐる小説。

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NEW

3月32日

32 de març

シャビエル‧ボッシュ

Xavier Bosch
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

わたしたちは手で電球をともせるだろうか? そして触るだけで携帯電話を充電することは? 1世紀以上も前、ある並はずれた人物が、どうやったらそれが実現できるかを発見した。だがその大胆なヴィジョンは、我々の社会システムをいくらも変えなかった。21世紀真っただ中に書かれたこの小説は、ひとりの天才の人物像を下敷きにしたフィクションだ。彼は実在の人物だが、その歴史は意図的に隠されてきた。ここで語られる出来事は、実際には起こらなかったかもしれない……。あるいは現在、わたしたちが知らないうちに、起きつつあるかもしれない。本書の登場人物は、知らず知らずのうちにわたしたちの現在と未来を変えるかもしれない出来事の一部だ。愛、嫉妬、裏切り、友情、賞賛、死……。すべてをかけた人間の本質が描かれる。

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J. M. Calero著『3327 : yo soy la luz del mundo』の表紙
文学

3327.わたしは世界の光

3327 : yo soy la luz del mundo

J. M. カレロ

J. M. Calero
Kvite Servicios Editoriales, S.L.

歴史小説、冒険小説、私小説、スリラー、それにロマンス小説の要素まで盛りこんで書かれた35Muertos(死者35人)は、ある敗残者を襲った不幸の数々と、かつて彼を見知っていた何十人もの人々の物語を通じて、ここ40年間のコロンビアを描きだす。闘争に敗れた革命家、マチスモを標榜するゲリラたち、怒りに駆られて徒党を組む者、ボレロの得意な民兵たち、愛人に裏切られた麻薬の売人、極寒の地をめざした亡命者、行方不明者、お祭り騒ぎに明け暮れる恵まれた人々に至るまで、さまざまな人間がうごめくこの小説は、どのページも活力と悲劇がたぎり、それらがつねに絡みあってコロンビアの残虐な歴史を紡いでいく。めくるめく語り口に彩られたこの小説は、間違いなく新しいラテンアメリカ文学を代表する一作となるだろう。

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文学

死者35人

35 muertos

セルジオ‧アルバレス

Sergio Álvarez
Guillermo Schavelzon & Asoc. Agencia Literaria

「わたしの街に、山高帽の7人男がいた。7人はいつもいっしょに散歩していた。まじめでしゃっちょこばっていて、黒い服を着て口ひげはくるんとカールしている。ある日風が吹いてきて、山高帽がひとつ、はるか遠くへ飛んでいった。帽子をさがす7人の前に、知らない世界が開け……」考え、笑い、また考えさせられる物語。ときどきわたしたちは知らない世界に行って、まわりの小さなこと、ふだんは気にとめないけれども、日々必要なささいなことを、もっと大切にすることを学ぶべきなのだろう。アレックス・ノゲスの文章とシルビア・カベスタニーの絵が、しゃっちょこばっていつも黒い服を着ている、くるんとしたひげの7人の男たちの日々へとわたしたちをいざなう。

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Alex Nogués著『7 hombres con bombín』の表紙
文学

山高帽の7人男

7 hombres con bombín

アレックス‧ノゲス

Alex Nogués
Libros del Imaginario, S.L.

パウラ・ボネは国際的に最も広く知られ、名声を博しているイラストレーターのひとり。本書では彼女なりの視点でとらえたフランソワ・トリュフォーを表現している。ヌーベルバーグを代表するフランスの映画監督であるトリュフォーは魅力的な人物で、深い人間性を備えていた。トリュフォーの熱狂的なファンであるパウラ・ボネは、彼の映画作品を繰り返し見、パリを訪れて街の空気や音や光に包まれ、その経験を全て自分のノートに記録した。嘘偽りのないありのままのノート。ひとりのアーティストが、もうひとりのアーティストに迫る。

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Paula Bonet著『813 Truffaut』の表紙
文学

813 トリュフォー

813 Truffaut

パウラ‧ボネ

Paula Bonet
Bridge (La Galera)

冷たい雨の降る午後、ブレンダの人生はがらりと変わった。日常から一歩踏み出しただけのところにそんな運命の急変が待ち受けているとは、以前の彼女なら想像もできなかっただろう。ある上品な人物との出会いがきっかけで加速度的に嘘の数が増え、彼女の生活は根本から変わってしまった。彼女の仕事、そして科学への情熱によって、地球上の生命の存続期間をのばせるだろう。だが愛と憎しみ、復讐が混ざり合った感情のカクテルには、スパイ活動、秘密諜報員、細菌戦争、冷酷な殺人、入り組んだ陰謀といった様々な要素が溶け込んでいて、ブレンダはそこから容易に逃れることができない。カナダと英国を舞台に、壮絶なストーリーが展開する。

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Sonia Pasamar著『99 mentiras』の表紙
文学

99の嘘

99 mentiras

ソニア‧パサマル

Sonia Pasamar
Ediciones Cydonia

スペイン・フェミニズムを代表する存在のひとりが、ジェンダーという観点から自身の人生を考察する。ひとりの知的で聡明で才能ある女性が、夫の陰に隠れて自由も少なく、同意できない決定に従い、子育てに専念するために仕事での成功をあきらめなければならないという人生が、どのようにして起こるのかを詳細に語る自叙伝。起こらないと思っていたことはすべて起こる。それを著者は赤裸々に語る。社会的な場面だけでなく、他人が見たり言ったりすること、率直で皮肉な話の中に、社会階級を超えたところにある結婚や母性の物語に付随する感情の詳細な記録が含まれている。不信、無力感、欲求不満、苦悩、罪悪感、怒りは、何世紀にもわたって女性が抱えてきた感情であり、これまで充分に語られたことがなかった。

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Laura Freixas著『A mí no me iba a pasar』の表紙
文学

わたしには起こらないはずだった

A mí no me iba a pasar

ラウラ‧フレイシャス

Laura Freixas
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

SNSで話題になりベストセラーになった小説。事実に基づくストーリーが読者を魅了する。盲導犬の目を通して語られた友情と恋愛、克服のゆかいな物語。クロスは陽気で腕白な盲導犬。マリオは人生の道を切り開こうとしている目の不自由な若者。ひとりと1匹は強い絆で結ばれたチームだ。本書『僕の小さな目で』は、クロスが人間世界で引き起こす波乱に満ちたゆかいな出来事を語った感動的な小説だ。作者のオルティスもクロスと同じくらい腕白なスポックと言う盲導犬を持ち、本作で自身がよく知る現実を語っている。

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Emilio Ortíz著『A través de mis pequeños ojos』の表紙
文学

僕の小さな目で

A través de mis pequeños ojos

エミリオ・オルティス

Emilio Ortiz
Duomo Ediciones / Antonio Vallardi Editore S.R.L

マルセラとオスカルは、サンパウロの中心街で典型的な中流階級の暮らしをしている。アパートの寄せ木細工の床を修理したばかりで、隣近所の集まりに足しげく出かけ、夜はテレビを見て過ごす。彼らが暮らすビル内にネルソンがいわくありげに出現し、ふたりの当たり障りのない暮らしが乱されることになる。ネルソンは影のある男で、ふたりは若い頃、1980年代にサントスのサーフィンビーチでネルソンと知り合い、マルセラは彼と出奔したのだった。

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Lucrecia Zappi著『Acre』の表紙
文学

アクレ

Acre

ルクレシア‧サッピ

Lucrecia Zappi
Editorial La Huerta Grande

いつも夏を過ごす小さな村へトマスが家族と一緒に行ったとき、青年期特有の彼の緊張感は後戻りできないところに達していた。突然、ひとつながりになってさまざまなことが起こる。性と暴力への目覚め、死、違反… トマスは知性が行動におきざりにされてしまっているのを閃光のように悟るが、勢いにさからえず、とうとう自分で自分を許せない行為をするにいたる。そしてその時、自分を裁き、許してくれる唯一の人の前に座らなければならないと感じるのだった。 暴力的でどっちつかずで無防備な若い年代を巧みに描いた、価値ある小説である。

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8月、10月

Agosto, octubre

アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
Editorial Anagrama

バルセロナが単なるカタルーニャの州都ではなくなってから、もうずいぶんたつ。地中海の中軸であり、世界で最も多くの人が訪れる街のひとつである。この奇跡の街が、世界中の人の目に天国と映るのはなぜだろう。ほかの街とどこが違うのか。どんな人々が住んでいるのか。チェックしよう。これがバルセロナだ!

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Toni Terrades著『Això és Barcelona』の表紙
文学

これがバルセロナ

Això és Barcelona

トニ‧テラデス

Toni Terrades
GRUP 62, S.L.U.