パウラ・ボネは国際的に最も広く知られ、名声を博しているイラストレーターのひとり。本書では彼女なりの視点でとらえたフランソワ・トリュフォーを表現している。ヌーベルバーグを代表するフランスの映画監督であるトリュフォーは魅力的な人物で、深い人間性を備えていた。トリュフォーの熱狂的なファンであるパウラ・ボネは、彼の映画作品を繰り返し見、パリを訪れて街の空気や音や光に包まれ、その経験を全て自分のノートに記録した。嘘偽りのないありのままのノート。ひとりのアーティストが、もうひとりのアーティストに迫る。