日本市場向けに専門家が選んだスペインの新刊書籍をお届けします。今回は以下の専門家の方々に選んでいただきました(あいうえお順/敬称略)。太田昌国(現代企画室)/ カンタン・コリーヌ(フランス著作権事務所)/ 鴻巣友季子(英語圏文学翻訳家・文芸評論家)/ 多賀谷太郎(福音館書店)/ 野谷文昭(東京大学教授)
各書籍のレポートを担当したのは以下の方々です(あいうえお順/敬称略)。青砥直子 / 井原美穂 / 宇野和美 / 潤田順一 / 小原京子 / 金関あさ / 佐藤まゆり / 嶋田真美 / 高際裕哉 / 灘辺佳代子 / 長谷川晶子 / Javier Fernández Sánchez / 宮崎 真紀/ 村田名津子 / 安田晶 / 矢野真弓
歴史小説、冒険小説、私小説、スリラー、それにロマンス小説の要素まで盛りこんで書かれた35Muertos(死者35人)は、ある敗残者を襲った不幸の数々と、かつて彼を見知っていた何十人もの人々の物語を通じて、ここ40年間のコロンビアを描きだす。
ファンタジー、風俗小説、社会派小説、未来小説、ユーモア小説のアンソロジー。九番目の芸術であるマンガ(コミック)を知るのにもよい。
さまざまなテーマをカバーしたこれらの短編は、実験に開かれたすぐれたラボラトリーとなっている。グーグルの時代において、コミック、短編映画、短編小説など、さまざまな魅力のある形式のこれらの作品は、読者に瞬時に満足を与えるかっこうの手段である。
この世にやってきたすべての恐怖心は、かたすみにみな身をよせあい、ちぢこまっている。しかし、その恐怖心はどこで生まれ、どこで死んでいくのだろう。恐怖心は何でできているのか。それらのことは、何もわからない。ただひとつ確かなのは、最も悪い瞬間に、恐怖心が表に出てくることだ。本書は、2010年の世界哲学の日にパリのユネスコで発表され、出版社のホームページでも配信されている。
ビーグル号は1831年にイギリスを出港し、世界をめぐり、歴史をぬりかえる旅をすることとなる。その船には、22歳の若きナチュラリスト、チャールズ・ダーウィンと、15歳の見習い水夫シム・コヴィントンがのりこんでいた。シムは、ダーウィンのために動物を捕獲したり、剥製にしたり、カードを作ったりする手伝いをする。二人はジャングルに分け入り、地震や火山の爆発にあい、それまで知られていなかった動植物を見つけ、進化理論を形にしていく。
ラ・マシア(FCバルセロナの育成組織)の種を植えた老人は誰だったか? そして丹念に世話をし、その種の成長を助けた親とは? そして今、相続者としてその実りの収穫をするのは誰? ラ・マシアの特徴となっている哲学は? 世界最高のサッカー選手を育てあげるために、育成選手たちに何を伝授するのか?