日本市場向けに専門家が選んだスペインの新刊書籍をお届けします。今回は以下の専門家の方々に選んでいただきました(あいうえお順/敬称略)
入谷芳孝(岩波書店) /桜井志賀子(学研ホールディングス)/ 高木和子(インタースペイ) / 野谷文昭(東京大学)/ 宮崎真紀(翻訳家)
各書籍のレポートを担当したのは以下の方々です(あいうえお順/敬称略)。青砥直子 / 井原美穂 / 宇野和美 / 小原京子 / 柏倉恵 / 児玉さやか / 嶋田真美 / 高木菜々 / 高際裕哉 / 田中恵 / 長谷川晶子 / 宮崎真紀 / ハビエル・フェルナンデス=サンチェス / 村田名津子 / モンセ・マリ / 安田晶 /八木麻貴子 /矢野真弓 / 横田佐知子 / 吉田恵
レアル・マドリード監督モウリーニョは、なぜサッカー界の内外でこれほど評価されるのか。彼から学びとれることは何か。彼は「有能なリーダーシップ」の達人として知られている。彼の業績でとりわけ際立つのは、超一流の選手を育て上げたことだ。選手においた期待を明確にし、選手が自分自身をよりよく知る手助けをし、発奮させ、鍛錬させることで、それを成し遂げた。
山の中にあるくねくね村に、ある日奇妙なふたり組がやってくる。トビアスという男の子と魔法使いのかっこうのコルネリウス。ふたりはすぐに、村の少女マルとその祖父と親しくなる。マルの祖父は目が見えないが、人間や物事の大事なことが見える。トビアスとコルネリウスは「ありえないこと」をあきなう素敵な店を開く。その店で、村人は必要としている気持ちや能力を手に入れ、店はうまくいき、すべてが平和そのものだった。しかし、ふたりのしていることをみながみな理解し、快く思っているわけではなかった。
エンリケ・アモリムは恋人フェデリコ・ガルシア=ロルカの死体を盗んだのか? チャプリンとピカソの密会にもぐり込むため、ジャン・ポール・サルトルのふりをしたか? パブロ・ネルーダがノーベル賞をとるための努力を妨害したのか?
ニノは9歳。父親は治安警察で、アンダルシアのシエラ・スル山脈の村に住んでいる。ニノは1947年の夏を忘れることがないだろう。その夏、ポルトガル人のペペという魅力あふれる男に出会い、父親のように治安警察官にはならないと誓って、ルビアス農場でタイプを習い始める。農場は未亡人と孤児たちの女だけの所帯で、山際の土地でなんとか凌いでいる。ペペやルビアス農場の女性たちとともに、ニノは冒険小説のおかげで新しい世界に出会い、誰も彼に話してくれなかった真実を知る。
ヴァルター・ベンヤミンが、1940年9月26日、国境の村ポルボウで自殺する前の最後の24時間を語った小説。