コミック『Monstruos Ibéricos: Tras los pasos de la Quarantamaula(イベリアの怪物たち:クアランタマウラの足跡を追って)』の舞台は、16世紀のスペイン。フェリペ2世の治世下、スペインが日の沈むことのない帝国だった時代だ。しかし、スペイン全土に恐ろしい怪物たちが出現し、その権勢に影を落としていく。
個人的にも文学的にも変わる時期の最中にあったこの小説の語り手は、ドアや隣の部屋に印を目にするようになった。それは自分とパリ、カシュカイシュ、モンテビデオ、レイキャビク、ザンクトガレン、ボゴタを結ぶ印で、これまで話したくて仕方なかった体験談の数々を文字にして人生の図版にしたいという思いを主人公に取り戻させていく。現代の特徴のひとつである両義性を題材にした大いなるフィクション。
夕暮れどきに、ムニアは両親と妹のアンドレアと共に、水汲みに行く。川面に映るのは、まんまるで、輝くような月。ムニアは、ほんの少しだけ月の水を自分の小さなボトルに入れて、家にもち帰ってしまう。家で眠りについたムニア を訪ねてきたのは月…、欠けてしまった小さなかけらを返して、と。
バルセロナ警察の警部、フリアン・レアルはつらい時期を過ごしていた。ガンと診断されて余命は長くないうえ、仕事では未成年虐待の容疑者に対する暴行で懲戒処分を受けたばかりだ。そんなフリアンがガリシアの故郷を訪れた後、彼と関係のある人々の死体が数体発見された。上官は過去の恨みの復讐として、フリアンに罪を着せようとしていた。
この本には、古来の知識である占星術を、容易かつ知的な方法でビジネスの世界に応用する方法が記されている。読者は本格的に占星術を学ばずとも本書を通じて、この千年来の知識を活用し、事業全般、さらには職業人としてのあらゆる活動を強化することが可能だ。
ヌックは不思議な箱の入った小包を受け取り、すぐに魔女が使う魔法の道具が全部入っていることを発見する。しかし、魔女に変身するのは、思ったほどたやすいことではなさそうだ…。
2019年8月、G7のサミット開催の直前に1頭のクジラがオンダリビアの海岸に打ち上げられた。富を象徴するお祭り騒ぎに水を差すための自然からのメッセージだろうか。あるいはエコサイドを続ける政府の非難を目的とした反体制グループの工作だろうか。いずれにしても40トンの動物の死骸は公衆衛生上の脅威であることに間違いない。クジラの死の原因調査と責任の所在を突き止めることが急がれる。
多くの小説では、物語が展開する舞台がどこでもいいというわけではない。どんな偉大な作品でも、舞台や風景は主人公と同じくらい、物語と密接に結びついている。本書は25の世界的なYA文学の傑作をとりあげ、その作者がかつて住んだり、夢見た場所を巡る文芸入門の旅。それは、文学への美しいオマージュであり、名作の読書へといざなうもの。また、本書で取り上げたすべての作品には、風景の重要性に加えて大きな共通点がある。自由への願望と書き言葉の力が独自の道を模索するよう、私たちを突き動かすことだ。
コリは西サハラ砂漠の難民キャンプで暮らす耳の聞こえない少年。読み書きが何に役立つのか理解しないまま学校に通っている。おじの家の小さな柵の中で、キャラメル色のラクダの赤ちゃんが生まれる。コリはキャラメルと名付け、すぐに友だちになる。コリは口の動きから言葉を読みとることに慣れているので、ラクダが唇を動かすときは話をしているのだと考えている。こうして、コリは大切な友だちキャラメルの詩のような言葉を形にしたい一心で、字を書く練習をしはじめる。しかしある日、恐ろしいことが…