バルセロナ警察の警部、フリアン・レアルはつらい時期を過ごしていた。ガンと診断されて余命は長くないうえ、仕事では未成年虐待の容疑者に対する暴行で懲戒処分を受けたばかりだ。そんなフリアンがガリシアの故郷を訪れた後、彼と関係のある人々の死体が数体発見された。上官は過去の恨みの復讐として、フリアンに罪を着せようとしていた。フリアンと相棒のビルヒニアはとてつもなく難解な捜査に引きずり込まれ、彼ら自身や彼らの愛する人々の命までも危ぶまれる。フリアンは現在だけではなく過去の清算も求められていた。夢が時として悪夢に変わっていく様を描いた小説。