多くの小説では、物語が展開する舞台がどこでもいいというわけではない。どんな偉大な作品でも、舞台や風景は主人公と同じくらい、物語と密接に結びついている。本書は25の世界的なYA文学の傑作をとりあげ、その作者がかつて住んだり、夢見た場所を巡る文芸入門の旅。それは、文学への美しいオマージュであり、名作の読書へといざなうもの。また、本書で取り上げたすべての作品には、風景の重要性に加えて大きな共通点がある。自由への願望と書き言葉の力が独自の道を模索するよう、私たちを突き動かすことだ。