古くからの友人たちの一行が、山小屋に集まって週末を過ごす。彼らには、過去の暗いひとつのエピソード以外には共通するものは何もない。集まりはいつもの筋書き通りに進行するが、宴たけなわの中、外部からのある出来事で、すっかり計画が変わる。
そもそも音楽形式を構成しうるあらゆる形式のなかで、フーガはもっとも厳格で内に閉じているように思われる。このフーガ形式のあらゆる異なった演奏を通してみると、作品全体の基調や主題を選ぶ始まりから、主題の展開、完結まで、全体が管理され統御されていることがわかる。私たちは分析を試みることで、作曲家がこのフーガという音楽形式をつくりあげられるようになることを目指すと同時に、非合理的で「不確かな」要素が、一見厳格に見えるこのフーガ形式の道を切り開くに違いないことを訴えたい。
経済力は常に、商業および富の生産に与える影響力と結びついてきた。政治上にせよ、企業社会の慣習にせよ、既存のルールに基づいてのことだ。だが政治と企業は理論的には異なる。政治的領域から行使される経済力には納税行動が伴うものだし、一方、自由競争に基づいた経済力は投資、商業、技術といった関心から出発するからだ。
地理経済学とは様々な経済主体の力関係を研究し、世界の金融の動き、あるいは権力闘争を続ける政治家たちの意思決定の裏側を理解するカギを提供するものである。
グルメ関連機関で、スペインにおけるワインメディアのパイオニアであるグルーポ・グルメッツが、ワインや醸造元、専門店、ワイン産地の魅惑的な世界の奥深くへ読者をいざなう。
認知症は患者だけでなく、日々患者の世話をするすべての人に同じくらいの重さでのしかかってくる悲劇的現実。
発症したそのときから、家族は日常生活、仕事、個人の趣味、人づきあいを見直し、医療に関することはもちろん、経済的・法的な知識も身につけなければならない。
ADHD(注意欠陥多動性障害)は現在、児童精神病理学において議論の的となっている症状のひとつ。
ADHDと診断される子どもは多いが、治療はほぼ薬物のみに限られており、そのため医療化と問題の慢性化につながる危険性が伴う。心理学的アプローチのない薬物療法では、症状は改善するかもしれないが、望ましい人格の成熟と進歩はもたらされない。
ダニ・サンタナについて、何か知っているだろうか? 彼は日刊紙「クロニカ」の元部長で、現在テレビの調査インタビュー番組を作っている。一連の問題からようやくのがれたと思うと、また新たな問題がもちあがる。気性のはげしいシシリア女性、トゥッザ・テレーザが、彼の番組に登場しマフィアの秘密をあばいたことから、彼の人生は変わる。バルセロナのリセウ劇場の火災の、とある目撃者が、公式発表されているバージョンとはまったく異なる、ひどく気がかりな告白をする。
本書は、ホテル業界において、英語を話す顧客にプロとして優れた接客を行うため、基本的に必要な事項を解説。日常の場面で、書類やメッセージを理解、解釈、表現するのに必要な高いレベルの英語を身につけることを目指す。顧客の要望に対応するための会話表現と、会話や文章の大まかな意味の解釈法、レストランサービス特有の状況におけるプロとしての適切なコミュニケーションなど。
フリアは生まれて初めてひどくがっかりすることがあり、母親にワーワーわめきちらす。ばつとして自分の部屋に行かされ、いらいらしながら悲しく腹を立てていると、突然すべてがぐるぐる回り始め、ぐらっときたと思うと、知らない所にいた。この静けさの島で、わくわくどきどきする冒険が始まる。怖い思いをしたり、のんびりしたり、木と友だちになったり、恐ろしい力と戦わなくてはならなくなったり……。気持ちをを静めて、自分の感情や否定的な考えをコントロールすることを子どもたちに教える、驚きに満ちた物語。
マヨルカの同じ地区で一緒に育った3人の友人が、ジャーナリズム、スポーツ、軍隊と、個人的にも仕事の上でも非常に異なった道に進む。長い年月がたち、ジャーナリストになった男がスポーツ選手になった友だちのバスケットボール・クラブについての本を書こうと決めて、彼らの道が再び交差する。ベルリンの壁の崩壊とともに死ぬ古い20世紀、そしてアフガニスタン戦争とともに生まれた新しい21世紀。世紀の変化を刻んだ紛争をバックに人間関係が絡み合う。