認知症は患者だけでなく、日々患者の世話をするすべての人に同じくらいの重さでのしかかってくる悲劇的現実。 発症したそのときから、家族は日常生活、仕事、個人の趣味、人づきあいを見直し、医療に関することはもちろん、経済的・法的な知識も身につけなければならない。 本書は病気をきっかけに新しい状況と向き合わざるをえなくなった家族だけでなく、認知症患者ケアセンターの職員にも向けて書かれたもの。患者の安全、自信、自尊心、尊厳を保ちつつ生活の質を向上させていくことを目的としている。