人の内部にある言葉や声と同じだけお話は存在し、自然のなかで生まれる色や音と同じだけの詩がある。それなら、お話のなかに詩が入りこんだらどうなるだろう。その瞬間に伝説がとびだす。この絵本の中できみも物語を見つけよう。抒情性と魔法がすべてをつつみ、イラストレーション一点一点に体現されたデリケートでやさしい雰囲気のなかに、感動につながるリズムと、体をゆすぶる音楽性がある物語を。始まりから終わりまで魔法があり、詩の鼓動とお話(この物語のふたりの主人公)が、手をとりあって私たちの心や感情をかけめぐる。
人々が集まって物語を語り聞くという、「ニシントリー」と呼ばれるアフリカの純粋な口承の伝統が、フミラヨ・ジョンソンの物語のなかにはきらきらと魔法に満ちて花開いている。スペインとギニアの血をひく、才能あふれる若き女性作家ジョンソンは本書で、生命と限りない美にあふれる世界を伝え、ラマンチャ出身のイラストレーター、ペドロ・セルバンテスのずばぬけたクオリティの個性的な絵がさらなる魅力を添えている。
アブリルとシャラキアには共通点がたくさんある。ふたりとも16歳になったばかりで、未来は自分の手でつかみとっていきたいと考えている。そして間もなく人生の決定的な変化を迎えようとしているところも同じだ。ふたりをへだてるものはただ、16世紀のテノチティトランと21世紀のマドリードという時間と空間だけ。ふたつの世界で、彼女たちは友だちといっしょに冒険の旅へと出かける。魅力と謎に満ちた旅のなかでふたりは同様の、そして究極の疑問を抱くようになる。すなわち、わたしたちは何者なのか。
スペイン国内で10万部以上売れた大人気の児童シリーズ「超聞きたがりっ子」の最新作。超聞きたがりっ子が目をみつめながら口を開くと、それはもう恐怖の瞬間だ……。「果てしない絵ってあるの?」「幸せって測れるの?」「ソーセージを切ると、どんな形になる?」「どうして10ずつ数えるの?」「4分の1が4つで、なにができる?」「サッカー場をまるごと包むには、どのくらいの紙が必要?」「統計って何の役に立つの?」「映画館で、3人の友だちは何通りの座り方ができる?」
エジプト学者であるふたりのスペイン人が、エジプトの神官の墓の考古学的発掘の過程で奇妙な碑文を見つける。アトランティスの歴史を語るプラトンの『クリティアス(対話篇)』の断片だった。発見に驚いた彼らは見つけたものの由来と意義を調査し始めるが、すぐに彼らの歩みを導く不思議な人物の助けを得ることになる。大学の友人アルバロ・デ・アンドラデの助けを借りて彼らはブラジルの街マナウスに行き、そこで、引退した警察官と連絡を取る。
El Navegador de Cristal(水晶の冒険家)のめくるめく冒険に続いて、大胆なルーシー・ナイチンゲールが今回はレオナルド・ダ・ヴィンチの世界に我々を誘う。ダ・ヴィンチの最高傑作のひとつ、「モナリザ」が、名画をすっかりカオスに陥れようとする奇妙な現象にさらされる。アメリカ人のルネサンス美術専門家、ナンシー・ロッジ先生が再び私たちに贈るすばらしい物語。
ひとりの男、3つの物語。 ハリーはスウェルを好きになった。 昔はマリアが好きだった。 その後、サブリナを好きになった。ハリーは1日のうちに妻、仕事、家を失った男。 ハリーは自家用車で寝泊まりするようになる。 ハリーは精神病院に入院した。 ハリーはどん底まで落ちたが、助かった。 自我を切り取られ、真実が一番大切だという信条を守っていた。 もう決して、口先だけで愛の言葉を言うことはないだろう。 決して心を偽って親切にしたりはしないし、決して言い訳や偽善で装うことはしない。
小さな読者が喜ぶ、韻をふんだリズミカルな文章で書かれた絵本。キリンのマルセリーナはなんでも上手だが、料理だけは苦手。うまく作れないくせに、めいっこが好きなごちそうを作ってあげたくなった。どんな騒動がもちあがるか、想像がつくでしょう! 友だちがあれこれととんでもないアドバイスをして、ディナーはしっちゃかめっちゃかのパーティーに。気の毒なマルセリーナ! キッチンはもうたいへん! どうすればいいの? ディナーはどうなる?
マルティナはちょっと寂しい。パパとママが、歯が生えてきた弟のマルクのことばかりかまうからだ。ある日、弟にぬいぐるみをこわされて腹を立てたマルティナは、家を出てモンスターの世界に行き、友だちのアニトラムと遊ぶことにする。ところが、知らないうちにマルクがついてきていた。マルクはアニトラムの弟のクラムと遊びはじめて、ふたりで迷子になってしまう。マルティナとアニトラムは弟たちを探すうちに、なくなったくつ下の国にたどりつく。その国の王様は、弟を返してほしければなぞなぞに答えろと言う。
シェニアは、医学部に入りたくて、よい成績をとろうと頑張っているのだが、最近成績がふるわない。恋をしたからだ。しかも、相手はそこらにいる男子ではなく幽霊だ。一度だけインターネットの中で出会い、本好き同士、意気投合したのだった。彼女の気持ちは決まっているが、バーチャルな恋人が先の約束はできないという言うため、彼女は不意打ちをかけて驚かせてやろうと、手に入るわずかなデータをもとにして調査を開始する。そして、わかったのは、写真も名前も何もかもが嘘だということだった。