巨人シルバンは、地球上で最も素晴らしい木々を見つけるために世界一周の旅に出る。動物やその他の驚くべきキャラクターたちと一緒に、この驚異的な存在……木々について学ぶ、壮大な冒険の書。
世界最大の宇宙機関ナクサム・スペースは、時空をコントロールするための宇宙開発競争で勝利を目前にしている。しかし、ダウン症をもつ優秀な研究者が、この重要な開発競争で彼らを追い抜くことに成功する。シルビノ・プロベトゥスは、行方不明の伝説的科学者の息子で、数十年前に始まった秘密プログラム「時空侵入」部門の指揮をとる。シルビノ青年は、自分の過去に分け入る。そしてそこで、かつての想いがよみがえり、抑えることのできない疑念が生まれる。
君はスーパーヒーローやスーパーヒロインになることを考えている? とても大変な仕事だけれど、このマニュアルがあればかなり簡単になるだろう。スーパースーツを選ぶとき、最良のスーパーパワーを決めるとき、スーパーグループを結成するとき、秘密基地はどこがいいのかなどなど、憧れのスーパーヒーローになるために必要なすべてを教えてくれる。
『Los agujeros negros(ブラックホールズ)』は、スペインで将来最も有望なグラフィック作家のひとりボルハ・ゴンサレス=オヨスが、文学的ロマン主義と若者の反抗のふたつを掘り下げ、過去と現在の若者の憧れを描いた美しくも不気味な寓話である。グロリア、ラウラ、クリスティーナの3人は、パンク風のバンド「ブラックホールズ」を結成しようとしている。やる気、存在感、直感…必要なものは全て持っている。そしてひとつ気がかりなのは音楽教育の欠如。リハーサルを始めるとすぐに奇妙な存在が現れる。
近未来のスペイン。市民運動「直ぐに解決!」という名の新しい政党が選挙で大勝した。この政党を影で支配しているのは成功を収めている起業家で、国を企業と同様に運営するというのが持論である。多額の投資と想定される脅威に対する様々な計略を駆使し、新しい監視体制を敷いたりインターネットへのアクセスを制限したりする。
思春期に差し掛かった息子と母親の関係、架空の人物をリアルにみせるという不可能な依頼、ある教師にまつわる道徳的疑惑、父親から受け継いだ特別な遺産…。ナダールが『Transitorios (巡り合わせ(「過ぎゆくものたち」)』で扱ういくつかのテーマである、それらの物語がたどるのはありきたりの道ではない。
ある事件の解決のため、バルトに残された時間は3日。しかしシプレス通りには彼が探し出そうとしている手掛かりよりも、もっと多くのことが隠されている。一軒一軒訪ねては足りないパズルの欠片を集めていくが、そのたびにパズルが大きくなっていくように感じる。ただ確かなことは、誰も隣の住民がどんな人物なのか知らないということだ。
ホワイトハウスの地下に秘密のトンネルがあること、ソビエトが地球の核に到達しようとして作った、現在でも史上最大深度とされるトンネルがあることを知っていただろうか? 古来より、人類は障害物を回避し距離を縮めるためにトンネルを掘ってきた。洞窟の中や山の中、海底、大都市の地下……先史時代の最初の地下道から世界最大の地下鉄網やその他の驚異的な建造物、大型ハドロン衝突型加速器にいたるまで、これまでに造られた魅力的なトンネルの数々をこの本で見つけよう。
年若きジャーナリスト、ジュアン・バリャステルはヨーロッパ同盟体制に興味はないが、ある式典のニュースをカバーするためにブリュッセルに飛んだ。この旅は向き合うことを避けている恋愛や家族の問題から離れるのに好都合だった。だが欧州連合の本部があるブリュッセルでバレンシアオレンジ生産者に壊滅的な打撃を与える貿易条約が可決される寸前であることを知る。
思春期は発見と苦悩の時代といわれる。マックスはそのことをよく知っている。14歳で彼は人生が大きく変化するのを目の当たりにした。父親が離島の灯台の改修を依頼され、数ヶ月間、家族全員が現地に移住することになったのだ。ちょうどマックスが学校で友人を作り始めていたときで、クラスの一部から見た目のことを言われ、苦しんでいるときでもあった。そしてある女の子と特別な関係になり始めたときでもあった。その気持ちにまだ名前を付けられていなかったが。