マールとアレックスはきょうだい。あいにく生まれた日が364日しか離れていないので、なんでもかんでも一緒だ。学校もクラスも遊び仲間も。左腕の母斑まで一緒で、これにはたくさんの伝説がある。すれ違っても、注意をひくような子たちじゃない。だけどふたりには、難しい謎にもけっして怖気づかないという秘密がある。
アデライダ・ファルコンはシングルマザーに育てられた。そのため家族と呼べるものは後にも先にも⺟と⾃分が築いていた関係しかないと固く思っていたが、その世界も⺟の死によってなくなった。貧しく失望した彼⼥が喪に服して暮らしている街では⾷料が⼿に⼊らず、わずかに⼊⼿できた⾷料も市⺠同士で強奪。強権的な政府は略奪し、誘拐し、殺⼈を犯していた。その全てがアデライダが閉じこもろうと決めた世界、すなわち⺟と暮らしていた家と外界との間で起きていた。抗議と政治的抑圧が続く⽇々。
桜の花がもう咲いている。桜の一族の人々が総出で小さな娘トモエを探すが、彼女はサクラの主にかどわかされ、山の一族で新たな人生を歩んでいた。師匠であるキヘイの保護下に入ったトモエの将来は、星が輝く夜のように前途洋々。ハルキが影となり、彼女に運命づけられたあらゆる不幸を自分に引き寄せ、死してなお彼女に付いていく。シオダは彼女の夫となり、山の一族を継ぐ。
子どもが幸せに成長するための実践的アイデア集。感情的な葛藤をうまく解決し、課題を乗り越え、ポジティブに考えられるようになるために必要なスキルの伸ばし方を教えてくれる。物語のなかで主人公リタが、心と体の痛みに立ち向かう秘訣を教えてくれる。
1920年。すべてはイギリス人の船乗りジェレミー・パーキンスがノルウェーの町Havoysund で殺され、死ぬ前にパーキンスがエリザベス・ファラデイ夫人に送っていたなぞの包みから始まる。あるいは物語はもっと前、不思議な聖遺物が発見され、シグマ地理協会会長ユリシーズ・ザルコ博士が船でサン・ミシェルへと向かい、思いもかけない冒険にまきこまれたときから、始まっていたのかもしれない。
都会を離れ、コンチャ駅から毎時出発する列車に乗り、プエンテス・グランデスに到着し、アルメンダレス川のほとりにあるボレロ家の屋敷に行く。常軌を逸したこの家族を知り、その(天真爛漫かつ悪魔的な)秘密の中、奇妙で悲劇的な運命の中に入っていく。フリアン・デル・カサルと言う邪悪な(病んだ)若い詩人が、予告もなくその家に入り込むのを目の当たりにする……エリザベス・ミラバルは、この小説で描き出す冒険で2014年ベルブム・イベロアメリカ小説賞の審査員を魅了した。
不安を掻き立てるこれら11編の短編の中には、寓話的な変化をもたらす出来事がある。それは救いのある出来事ではなく恐怖を伴う途方もないものだ。エルビラ・ナバロは、容赦のない明解さで、致命的にゆがんでいく人生を私たちに見せ、また、私たちをも引きずり込む。ナバロを読むことは、恐ろしい影を呼び覚ますことだ。そして夕暮れ時に、よく知っていたはずのものが全く違う顔を見せるように、これらの物語の中で、登場人物は密室、ぬかるみだらけの小島、精神的迷路の中に迷い込む。
ビンテージイラスト入りの古典童話。本文はヨーロッパ言語共通参照枠B1レベル相当のスペイン語でリライトされている。中級者・自立した言語使用者向け。該当レベルに合わせて本文中で目立たせた単語の語彙集つき。
若い女教師がアマゾンのジャングルにある学校に転勤になり、自分の本をたくさん持ってやってきた。生徒たちが一番好きなのは、物語を読んでもらうことだった。その後、生徒たちは本をそれぞれの家に持って帰った。母親やおばあちゃんたちは、字が読めないけど、それらの本を興味津々で見つめていた。ジャングルの村の住人たちは、たくさんの伝説を語るのが常だったが、当時若い女教師は、それらがただの伝説だと思っていた。都会と本に慣れた若い教師は、異なった現実と出会い、カルチャーショックを受ける。