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Literature

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過去のおすすめ書籍

作家アーサー・コナン=ドイルが、その主要作品に見られる分析精神と相反する、風変わりな妖精信仰を持つに至った動機とは何だったのだろう? ティンカーベルがネバーランドから容赦なく追放されたとき、ピーターパンはどうやって過ごしたのだろう? モビー・ディックの背に突き立てた、自分自身の銛の綱に絡まり、海に沈んだエイハブ船長は死んだのか? フランケンシュタイン博士がその恐ろしい創造物に命を吹き込むにあたって、本当に効力を発揮した手段は何だったのか? 切り裂きジャックの真の犯罪動機とは? ジミニー・クリケットはその謎めいたカバンのなかに何を入れていたのだろう? これらすべての物語の間に、何らかの関係はあるのか? 書簡、自伝、日記の形をとり、あふれんばかりの想像力と比類ない手法でもって書かれたこの小説では、ここに挙げた問いをはじめとする様々な疑問が次々と解き明かされる。

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Jesús Bengoechea著『Alada y riente』の表紙
文学

軽やかに陽気に

Alada y riente

ヘスス‧ベンゴエチェア

Jesús Bengoechea
Armaenia Editorial

アルツェレカは橋のたもとの薄暗い場所にある古くて大きな農家だ。その家を頑なに支配している寡婦のサビナ・ゴヘノラもこれまた老女である。同居人で片足を切断して障害者となった義弟のヘンリーも、当然その支配下にある。サビナの子どもたちは、母親の日々の生活を少しでも楽にしようと懸命だ。しかし、自分以外の人間が定めた道を歩みたくないサビナは、あらゆる快適さを拒否する。彼女の愛情の対象は共に過ごす羊や犬と猫だけだ。家族との間にあるのは疑惑と緊張感、隣人との間には言い争いと妬みばかり。人生の終わりの迎え方に対して抗う厳しくも正直な田舎の女の姿をアムリサが的確かつ力強い筆法で描く。そこで主人公につけられたあだ名が〈手なずけられない女〉だが、それでもサビナの独立心が強い性格と因習を拒む姿勢を描くには言葉足らずだ。

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文学

手なずけられない女

Basa

ミレン‧アムリサ

Miren Amuriza
Consonni Ediciones

ふたりの出会いは公園だった。もう直ぐ14才になる少⼥カシとかなり年上の男性エル・ビエホ。この偶然の出会いはその後何度も繰り返されることになる。彼⼥は学校の強制から逃げているうえに周りの⼈々と交流できずにいる。⿃を眺めることやニーナ・シモンの歌を聴くことが好きな彼は仕事がなく、複雑な過去を引きずっている。世間からはじき出され傷ついたふたりは、不適切で世間からは認められない、疑わしい関係を築いていく。⼈々の推測が真実かどうかは別として、無理解や拒絶反応を引き起こす関係だ。読者をはぐらかし、強迫観念を抱かせ、居⼼地の悪さを感じさせるようなストーリー。しかしタブーや⼤⼈の世界へ飛び込む恐怖、社会的規範に順応することの難しさなどが克明に描写され、読者を引き込む不思議な⼒を持った小説だ。

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Sara Mesa著『Cara de pan』の表紙
文学

パン顔

Cara de pan

サラ‧メサ

Sara Mesa
Editorial Anagrama

ゴシック小説と新しいマジックジリアリズムにおいて確立した動向へのスペインの答えである。ライラ・マルティネスはスペインの片田舎を舞台とするこの衝撃的なデビュー作で、イベリア半島とカトリックの民間伝承を利用し、ブラックユーモアとロルカ的回想とともに、隣人たちから拒絶され恐れられた一家の唯一の生き残りである祖母と孫娘の波瀾万丈の復讐劇を描く。村の地主の一人息子が失踪したとき、彼女たちふたりに犯人の容疑がかけられる。ふたり目の失踪者である地主の息子とはたまたまかかわっただけだという彼女たちの言葉を、誰も信じない。ざらついた豊かな声で、祖母と孫娘が交互に、家族のこと、家のこと、天使や聖人との取引のことを語り、火を囲んで夜に語られる怖い話のように私たちをとりこにする。復讐と階級闘争の物語。

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文学

NEW

木喰い虫

Carcoma

ライラ‧マルティネス

Layla Martínez
Casanovas & Lynch Literary Agency

母であることは、ほとんどの場合幸福と結びつけられるものだが、ときには悪夢にも変わりうる。公園で遊んでいた息子が行方不明になった母と、わが子として育てるためにその子をさらった女の場合がそうだ。深刻な肉体的・感情的不安定さを背景に、同じ子ども――最初はダニエルという名で、その後レオネルと名付けられた――の母である女たち、そして同じ空虚感を抱えた母たちの物語が、親密さ、家庭内暴力、社会の不平等、孤独、寄り添うこと、罪と愛に対して我々が持つ先入観を私たちに突きつける。

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Brenda Navarro著『Casas vacías』の表紙
文学

空っぽの家

Casas vacías

Sexto Piso España

「チャピン」とはスペインの上げ底サンダルの⼀種だが、中南⽶の⼤部分では「チャピン」と⾔えばグアテマラ⼈のことを指す。軽蔑を伴って投げかけられることもあれば、誇りを持って⽤いられることもある。⼆重の使い⽅ができる呼称が、心を傾け作り上げられたこのジグソーパズルのような小説を解き明かすひとつのカギを読者に与えてくれる。 エドゥアルド・ハルフォンの中の⽂学、それは彼の磁⽯に引き寄せられる断⽚、私的で断⽚的な伝記としての物語、伝統と他者性、造語、幼少期の沈黙を反映した絵のような表現。そして暴⼒、暴⼒の祭典、未知の幸福な⾕のような破壊、それ以外の何物でもない。

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Eduardo Halfon著『Clases de Chapín』の表紙
文学

チャピンの授業

Clases de Chapín

エドゥアルド‧ハルフォン

Eduardo Halfon
Fulgencio Pimentel Editorial

大自然、独自のルールに従う女性たちだけが住む1軒の家、見知らぬ女。そこへ最近やってきたのは、車がガス欠になり、扉の閉ざされた家しかないでこぼこ道に迷いこんだコロ・マエだ。都会育ちの彼女は、何もかもに見放された状況で何もわからないまま、俗世から離れて独自のルールのもとで数名の女性たちが暮らす家、ベタニアにたどりつく。その家の地下で寝泊まりしているグロリアに、泊まっていくよう強引に誘われ、ほかの女性たちにもそれとなく勧められたのと、くたびれ果ててどうすることもできなかったことが手伝って、コロ・マエは、女性たちが支配する、その野蛮な場所から出ることができなくなる。女性たちが彼女をひきとめているのか。それとも、無能感に彼女が屈したのか。惨事の領域へ、原初的驚きを伴う警戒と詩的恐怖の状況へと読者をひきずりこむ感覚的小説。

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文学

NEW

野獣と鳥類の

De bestias y aves

ピラール‧アドン

Pilar Adón
Galaxia Gutenberg

ミステリー⼩説家のディエゴ・アルセはスランプに陥っていた。彼を有名にしたデビュー作と同等の、満⾜のいく作品が書けずにいるのだ。周りからの多⼤な圧⼒や失敗作の連続、出版社の悲痛な願いもあり、出世に導いてくれたデビュー作の登場⼈物を再び使った作品を書くことを承諾した。その登場⼈物は「怪物」の異名をもつ精神異常者で、近代都市バルセロナで少⼥たちを誘拐していた。ある夜ディエゴが妻とパーティーに出席している間に7歳の娘アリアドナが誘拐される。犯⼈はディエゴの⼩説を具現化し、作中の怪物を模して犯⾏に及んだのだった。そこから⾝の⽑がよだつゲームが始まる。犯⼈は娘を解放する条件としてディエゴに3つの試練を与える。全てインターネットを通してディエゴ⾃⾝が乗り越えなければならない試練だ。あなたは⼦供を救うためにどこまでやれるだろうか?

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Féliz J. Palma著『El abrazo del monstruo』の表紙
文学

怪物の抱擁

El abrazo del monstruo

フェリクス‧J‧パルマ

Félix J. Palma
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

第1回リブロス・デル・アステロイデ賞ノンフィクション部門受賞作「いつもよく眠れない。それは私の人生の重要な事実だ」筆者を含め、睡眠に悩む人の体験を語る本書はこの言葉から始まる。この本の不眠はいわゆる極度の不眠症ではなく、比較的普通の日常を送れてはいるものの、夜、昼、仕事、周りの人々などとの関係に影響を及ぼし、孤独や敗北、失望といった感情に向かわせる持続的な睡眠の問題だ。『El mal dormir(不眠)』はごく普通に起きるが謎だらけの不調に関する明解な思索で、睡眠に問題がない人に対して、不眠に悩む人が持つ知られざる側面を見せるとともに、不眠の人にとっては、知ってもらえることによるささやかな慰めを与えることを目的としている。

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文学

うまく眠れない私(「不眠」)

El mal dormir: Un ensayo sobre el sueño, la vigilia y el cansancio

ダビッド‧ヒメネス=トーレス

David Jiménez Torres
Libros del Asteroide

また鏡の前に立ち、また同じことを考える。自分の命を絶つこと。握りしめたこぶしの中には母親の睡眠薬。学校の同級生がつくる地獄から逃れられるたったひとつの希望。この世につなぎとめているのは妹のテレサへの愛だけだ。学校で何年間もいじめられ続けてきたサンティアゴは自分自身の影となった。そんなとき、ルシアが転校してくる。ちょっと風変わりで、他の子たちとは違っている。彼女は、サンティアゴのいる冷たく荒涼とした世界から彼を救い出し、笑顔を取り戻す希望をもたせてくれる。だが学校ではいじめが続き、いじめグループのボスであるナチョはあの手この手で絶えずサンティアゴの心を折ろうとしてくる。自分は屈しないと決心したサンティアゴは、けっきょく、自分がもっとも嫌うものになっていく。

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José Antonio Jiménez Barbero著『El niño que no quiso llorar』の表紙
文学

泣きたくなかった少年

El niño que no quiso llorar

ホセ‧アントニオ‧ヒメネス‧バルベロ

José Antonio Jiménez Barbero
Ediciones Dokusou

死は芸術の一形式になりうるのか? ルイス警視は一時的に隊を離れている。今日は首都の祭りで、誰もがマンサナレス川のほとりで楽しんでいるようだ。しかし、決まったパターンに沿って動物の死骸が何体か発見されたのが、異常事態の最初の兆候だった。ほどなくして、別の死の痕跡が見つかる。美術の奨学生である若い女性が、川のダムのひとつで、まるで儀式のような姿で殺害されているのが見つかったのだ。悲劇はこれだけにとどまらないと思われた。警察はいくつかの仮説を立てて捜査するが、やがて事態は錯綜し、難解な筋書きを描きはじめて、一連の流れに飲み込まれたルイス警視はゴヤの遺産へと導かれていく。死を芸術に近づけることは可能なのか? 狂気は創作たりうるのか? チームも制服も銃もないマリア・ルイスは、高い知能を持ち妄想に取りつかれた犯人に立ち向かっていく。

詳しく見る

Berna González Harbour著『El sueño de la razón』の表紙
文学

理性の夢

El sueño de la razón

ベルナ‧ゴンサレス‧アルボウル

Berna González Harbour
Dos Passos Agencia Literaria

不動産会社で熱心に働く女性が空き家になっている物件の内覧準備をしていると、まばたきをしない7歳の少年と出会う。ガラス瓶の中の虫のように昔からこの場所に捕らわれている少年は、女性に何かを期待しているがそれを言葉にすることさえできず、ふたりの間に不気味で完全なる相互依存関係を作り上げてしまう。この「幽霊の出てこない幽霊小説」で、見事な腕前によって人間の親密さを分析してみせたバルバ。幽霊小説のスタイルに寄せつつ、自身の写実主義的な文体にさらに磨きをかけている。時間の重なりと交差に満ちたこの小説は、そのテクニックの正確さから、ヘンリー・ジェイムズやアドルフォ・ビオイ=カサーレスが書いた幻想小説の名作と通じるところがあるが、リンドクヴィストやシャーリイ・ジャクスンの美学と同様、叙情性、繊細さ、残酷さに富んだ現代的な作品と言える。

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文学

NEW

前世の最後の日

El último día de la vida anterior

アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
Casanovas & Lynch Literary Agency

作家アーサー・コナン=ドイルが、その主要作品に見られる分析精神と相反する、風変わりな妖精信仰を持つに至った動機とは何だったのだろう? ティンカーベルがネバーランドから容赦なく追放されたとき、ピーターパンはどうやって過ごしたのだろう? モビー・ディックの背に突き立てた、自分自身の銛の綱に絡まり、海に沈んだエイハブ船長は死んだのか? フランケンシュタイン博士がその恐ろしい創造物に命を吹き込むにあたって、本当に効力を発揮した手段は何だったのか? 切り裂きジャックの真の犯罪動機とは? ジミニー・クリケットはその謎めいたカバンのなかに何を入れていたのだろう? これらすべての物語の間に、何らかの関係はあるのか? 書簡、自伝、日記の形をとり、あふれんばかりの想像力と比類ない手法でもって書かれたこの小説では、ここに挙げた問いをはじめとする様々な疑問が次々と解き明かされる。

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Jesús Bengoechea著『Alada y riente』の表紙
文学

軽やかに陽気に

Alada y riente

ヘスス‧ベンゴエチェア

Jesús Bengoechea
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アルツェレカは橋のたもとの薄暗い場所にある古くて大きな農家だ。その家を頑なに支配している寡婦のサビナ・ゴヘノラもこれまた老女である。同居人で片足を切断して障害者となった義弟のヘンリーも、当然その支配下にある。サビナの子どもたちは、母親の日々の生活を少しでも楽にしようと懸命だ。しかし、自分以外の人間が定めた道を歩みたくないサビナは、あらゆる快適さを拒否する。彼女の愛情の対象は共に過ごす羊や犬と猫だけだ。家族との間にあるのは疑惑と緊張感、隣人との間には言い争いと妬みばかり。人生の終わりの迎え方に対して抗う厳しくも正直な田舎の女の姿をアムリサが的確かつ力強い筆法で描く。そこで主人公につけられたあだ名が〈手なずけられない女〉だが、それでもサビナの独立心が強い性格と因習を拒む姿勢を描くには言葉足らずだ。

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手なずけられない女

Basa

ミレン‧アムリサ

Miren Amuriza
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ふたりの出会いは公園だった。もう直ぐ14才になる少⼥カシとかなり年上の男性エル・ビエホ。この偶然の出会いはその後何度も繰り返されることになる。彼⼥は学校の強制から逃げているうえに周りの⼈々と交流できずにいる。⿃を眺めることやニーナ・シモンの歌を聴くことが好きな彼は仕事がなく、複雑な過去を引きずっている。世間からはじき出され傷ついたふたりは、不適切で世間からは認められない、疑わしい関係を築いていく。⼈々の推測が真実かどうかは別として、無理解や拒絶反応を引き起こす関係だ。読者をはぐらかし、強迫観念を抱かせ、居⼼地の悪さを感じさせるようなストーリー。しかしタブーや⼤⼈の世界へ飛び込む恐怖、社会的規範に順応することの難しさなどが克明に描写され、読者を引き込む不思議な⼒を持った小説だ。

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Sara Mesa著『Cara de pan』の表紙
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パン顔

Cara de pan

サラ‧メサ

Sara Mesa
Editorial Anagrama

ゴシック小説と新しいマジックジリアリズムにおいて確立した動向へのスペインの答えである。ライラ・マルティネスはスペインの片田舎を舞台とするこの衝撃的なデビュー作で、イベリア半島とカトリックの民間伝承を利用し、ブラックユーモアとロルカ的回想とともに、隣人たちから拒絶され恐れられた一家の唯一の生き残りである祖母と孫娘の波瀾万丈の復讐劇を描く。村の地主の一人息子が失踪したとき、彼女たちふたりに犯人の容疑がかけられる。ふたり目の失踪者である地主の息子とはたまたまかかわっただけだという彼女たちの言葉を、誰も信じない。ざらついた豊かな声で、祖母と孫娘が交互に、家族のこと、家のこと、天使や聖人との取引のことを語り、火を囲んで夜に語られる怖い話のように私たちをとりこにする。復讐と階級闘争の物語。

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木喰い虫

Carcoma

ライラ‧マルティネス

Layla Martínez
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母であることは、ほとんどの場合幸福と結びつけられるものだが、ときには悪夢にも変わりうる。公園で遊んでいた息子が行方不明になった母と、わが子として育てるためにその子をさらった女の場合がそうだ。深刻な肉体的・感情的不安定さを背景に、同じ子ども――最初はダニエルという名で、その後レオネルと名付けられた――の母である女たち、そして同じ空虚感を抱えた母たちの物語が、親密さ、家庭内暴力、社会の不平等、孤独、寄り添うこと、罪と愛に対して我々が持つ先入観を私たちに突きつける。

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文学

空っぽの家

Casas vacías

Sexto Piso España

「チャピン」とはスペインの上げ底サンダルの⼀種だが、中南⽶の⼤部分では「チャピン」と⾔えばグアテマラ⼈のことを指す。軽蔑を伴って投げかけられることもあれば、誇りを持って⽤いられることもある。⼆重の使い⽅ができる呼称が、心を傾け作り上げられたこのジグソーパズルのような小説を解き明かすひとつのカギを読者に与えてくれる。 エドゥアルド・ハルフォンの中の⽂学、それは彼の磁⽯に引き寄せられる断⽚、私的で断⽚的な伝記としての物語、伝統と他者性、造語、幼少期の沈黙を反映した絵のような表現。そして暴⼒、暴⼒の祭典、未知の幸福な⾕のような破壊、それ以外の何物でもない。

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野獣と鳥類の

De bestias y aves

ピラール‧アドン

Pilar Adón
Galaxia Gutenberg

ミステリー⼩説家のディエゴ・アルセはスランプに陥っていた。彼を有名にしたデビュー作と同等の、満⾜のいく作品が書けずにいるのだ。周りからの多⼤な圧⼒や失敗作の連続、出版社の悲痛な願いもあり、出世に導いてくれたデビュー作の登場⼈物を再び使った作品を書くことを承諾した。その登場⼈物は「怪物」の異名をもつ精神異常者で、近代都市バルセロナで少⼥たちを誘拐していた。ある夜ディエゴが妻とパーティーに出席している間に7歳の娘アリアドナが誘拐される。犯⼈はディエゴの⼩説を具現化し、作中の怪物を模して犯⾏に及んだのだった。そこから⾝の⽑がよだつゲームが始まる。犯⼈は娘を解放する条件としてディエゴに3つの試練を与える。全てインターネットを通してディエゴ⾃⾝が乗り越えなければならない試練だ。あなたは⼦供を救うためにどこまでやれるだろうか?

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怪物の抱擁

El abrazo del monstruo

フェリクス‧J‧パルマ

Félix J. Palma
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

第1回リブロス・デル・アステロイデ賞ノンフィクション部門受賞作「いつもよく眠れない。それは私の人生の重要な事実だ」筆者を含め、睡眠に悩む人の体験を語る本書はこの言葉から始まる。この本の不眠はいわゆる極度の不眠症ではなく、比較的普通の日常を送れてはいるものの、夜、昼、仕事、周りの人々などとの関係に影響を及ぼし、孤独や敗北、失望といった感情に向かわせる持続的な睡眠の問題だ。『El mal dormir(不眠)』はごく普通に起きるが謎だらけの不調に関する明解な思索で、睡眠に問題がない人に対して、不眠に悩む人が持つ知られざる側面を見せるとともに、不眠の人にとっては、知ってもらえることによるささやかな慰めを与えることを目的としている。

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うまく眠れない私(「不眠」)

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ダビッド‧ヒメネス=トーレス

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泣きたくなかった少年

El niño que no quiso llorar

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死は芸術の一形式になりうるのか? ルイス警視は一時的に隊を離れている。今日は首都の祭りで、誰もがマンサナレス川のほとりで楽しんでいるようだ。しかし、決まったパターンに沿って動物の死骸が何体か発見されたのが、異常事態の最初の兆候だった。ほどなくして、別の死の痕跡が見つかる。美術の奨学生である若い女性が、川のダムのひとつで、まるで儀式のような姿で殺害されているのが見つかったのだ。悲劇はこれだけにとどまらないと思われた。警察はいくつかの仮説を立てて捜査するが、やがて事態は錯綜し、難解な筋書きを描きはじめて、一連の流れに飲み込まれたルイス警視はゴヤの遺産へと導かれていく。死を芸術に近づけることは可能なのか? 狂気は創作たりうるのか? チームも制服も銃もないマリア・ルイスは、高い知能を持ち妄想に取りつかれた犯人に立ち向かっていく。

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理性の夢

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ベルナ‧ゴンサレス‧アルボウル

Berna González Harbour
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不動産会社で熱心に働く女性が空き家になっている物件の内覧準備をしていると、まばたきをしない7歳の少年と出会う。ガラス瓶の中の虫のように昔からこの場所に捕らわれている少年は、女性に何かを期待しているがそれを言葉にすることさえできず、ふたりの間に不気味で完全なる相互依存関係を作り上げてしまう。この「幽霊の出てこない幽霊小説」で、見事な腕前によって人間の親密さを分析してみせたバルバ。幽霊小説のスタイルに寄せつつ、自身の写実主義的な文体にさらに磨きをかけている。時間の重なりと交差に満ちたこの小説は、そのテクニックの正確さから、ヘンリー・ジェイムズやアドルフォ・ビオイ=カサーレスが書いた幻想小説の名作と通じるところがあるが、リンドクヴィストやシャーリイ・ジャクスンの美学と同様、叙情性、繊細さ、残酷さに富んだ現代的な作品と言える。

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前世の最後の日

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アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
Casanovas & Lynch Literary Agency

作家アーサー・コナン=ドイルが、その主要作品に見られる分析精神と相反する、風変わりな妖精信仰を持つに至った動機とは何だったのだろう? ティンカーベルがネバーランドから容赦なく追放されたとき、ピーターパンはどうやって過ごしたのだろう? モビー・ディックの背に突き立てた、自分自身の銛の綱に絡まり、海に沈んだエイハブ船長は死んだのか? フランケンシュタイン博士がその恐ろしい創造物に命を吹き込むにあたって、本当に効力を発揮した手段は何だったのか? 切り裂きジャックの真の犯罪動機とは? ジミニー・クリケットはその謎めいたカバンのなかに何を入れていたのだろう? これらすべての物語の間に、何らかの関係はあるのか? 書簡、自伝、日記の形をとり、あふれんばかりの想像力と比類ない手法でもって書かれたこの小説では、ここに挙げた問いをはじめとする様々な疑問が次々と解き明かされる。

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軽やかに陽気に

Alada y riente

ヘスス‧ベンゴエチェア

Jesús Bengoechea
Armaenia Editorial

アルツェレカは橋のたもとの薄暗い場所にある古くて大きな農家だ。その家を頑なに支配している寡婦のサビナ・ゴヘノラもこれまた老女である。同居人で片足を切断して障害者となった義弟のヘンリーも、当然その支配下にある。サビナの子どもたちは、母親の日々の生活を少しでも楽にしようと懸命だ。しかし、自分以外の人間が定めた道を歩みたくないサビナは、あらゆる快適さを拒否する。彼女の愛情の対象は共に過ごす羊や犬と猫だけだ。家族との間にあるのは疑惑と緊張感、隣人との間には言い争いと妬みばかり。人生の終わりの迎え方に対して抗う厳しくも正直な田舎の女の姿をアムリサが的確かつ力強い筆法で描く。そこで主人公につけられたあだ名が〈手なずけられない女〉だが、それでもサビナの独立心が強い性格と因習を拒む姿勢を描くには言葉足らずだ。

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手なずけられない女

Basa

ミレン‧アムリサ

Miren Amuriza
Consonni Ediciones

ふたりの出会いは公園だった。もう直ぐ14才になる少⼥カシとかなり年上の男性エル・ビエホ。この偶然の出会いはその後何度も繰り返されることになる。彼⼥は学校の強制から逃げているうえに周りの⼈々と交流できずにいる。⿃を眺めることやニーナ・シモンの歌を聴くことが好きな彼は仕事がなく、複雑な過去を引きずっている。世間からはじき出され傷ついたふたりは、不適切で世間からは認められない、疑わしい関係を築いていく。⼈々の推測が真実かどうかは別として、無理解や拒絶反応を引き起こす関係だ。読者をはぐらかし、強迫観念を抱かせ、居⼼地の悪さを感じさせるようなストーリー。しかしタブーや⼤⼈の世界へ飛び込む恐怖、社会的規範に順応することの難しさなどが克明に描写され、読者を引き込む不思議な⼒を持った小説だ。

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パン顔

Cara de pan

サラ‧メサ

Sara Mesa
Editorial Anagrama

ゴシック小説と新しいマジックジリアリズムにおいて確立した動向へのスペインの答えである。ライラ・マルティネスはスペインの片田舎を舞台とするこの衝撃的なデビュー作で、イベリア半島とカトリックの民間伝承を利用し、ブラックユーモアとロルカ的回想とともに、隣人たちから拒絶され恐れられた一家の唯一の生き残りである祖母と孫娘の波瀾万丈の復讐劇を描く。村の地主の一人息子が失踪したとき、彼女たちふたりに犯人の容疑がかけられる。ふたり目の失踪者である地主の息子とはたまたまかかわっただけだという彼女たちの言葉を、誰も信じない。ざらついた豊かな声で、祖母と孫娘が交互に、家族のこと、家のこと、天使や聖人との取引のことを語り、火を囲んで夜に語られる怖い話のように私たちをとりこにする。復讐と階級闘争の物語。

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木喰い虫

Carcoma

ライラ‧マルティネス

Layla Martínez
Casanovas & Lynch Literary Agency

母であることは、ほとんどの場合幸福と結びつけられるものだが、ときには悪夢にも変わりうる。公園で遊んでいた息子が行方不明になった母と、わが子として育てるためにその子をさらった女の場合がそうだ。深刻な肉体的・感情的不安定さを背景に、同じ子ども――最初はダニエルという名で、その後レオネルと名付けられた――の母である女たち、そして同じ空虚感を抱えた母たちの物語が、親密さ、家庭内暴力、社会の不平等、孤独、寄り添うこと、罪と愛に対して我々が持つ先入観を私たちに突きつける。

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文学

空っぽの家

Casas vacías

Sexto Piso España

「チャピン」とはスペインの上げ底サンダルの⼀種だが、中南⽶の⼤部分では「チャピン」と⾔えばグアテマラ⼈のことを指す。軽蔑を伴って投げかけられることもあれば、誇りを持って⽤いられることもある。⼆重の使い⽅ができる呼称が、心を傾け作り上げられたこのジグソーパズルのような小説を解き明かすひとつのカギを読者に与えてくれる。 エドゥアルド・ハルフォンの中の⽂学、それは彼の磁⽯に引き寄せられる断⽚、私的で断⽚的な伝記としての物語、伝統と他者性、造語、幼少期の沈黙を反映した絵のような表現。そして暴⼒、暴⼒の祭典、未知の幸福な⾕のような破壊、それ以外の何物でもない。

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チャピンの授業

Clases de Chapín

エドゥアルド‧ハルフォン

Eduardo Halfon
Fulgencio Pimentel Editorial

大自然、独自のルールに従う女性たちだけが住む1軒の家、見知らぬ女。そこへ最近やってきたのは、車がガス欠になり、扉の閉ざされた家しかないでこぼこ道に迷いこんだコロ・マエだ。都会育ちの彼女は、何もかもに見放された状況で何もわからないまま、俗世から離れて独自のルールのもとで数名の女性たちが暮らす家、ベタニアにたどりつく。その家の地下で寝泊まりしているグロリアに、泊まっていくよう強引に誘われ、ほかの女性たちにもそれとなく勧められたのと、くたびれ果ててどうすることもできなかったことが手伝って、コロ・マエは、女性たちが支配する、その野蛮な場所から出ることができなくなる。女性たちが彼女をひきとめているのか。それとも、無能感に彼女が屈したのか。惨事の領域へ、原初的驚きを伴う警戒と詩的恐怖の状況へと読者をひきずりこむ感覚的小説。

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野獣と鳥類の

De bestias y aves

ピラール‧アドン

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Galaxia Gutenberg

ミステリー⼩説家のディエゴ・アルセはスランプに陥っていた。彼を有名にしたデビュー作と同等の、満⾜のいく作品が書けずにいるのだ。周りからの多⼤な圧⼒や失敗作の連続、出版社の悲痛な願いもあり、出世に導いてくれたデビュー作の登場⼈物を再び使った作品を書くことを承諾した。その登場⼈物は「怪物」の異名をもつ精神異常者で、近代都市バルセロナで少⼥たちを誘拐していた。ある夜ディエゴが妻とパーティーに出席している間に7歳の娘アリアドナが誘拐される。犯⼈はディエゴの⼩説を具現化し、作中の怪物を模して犯⾏に及んだのだった。そこから⾝の⽑がよだつゲームが始まる。犯⼈は娘を解放する条件としてディエゴに3つの試練を与える。全てインターネットを通してディエゴ⾃⾝が乗り越えなければならない試練だ。あなたは⼦供を救うためにどこまでやれるだろうか?

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Féliz J. Palma著『El abrazo del monstruo』の表紙
文学

怪物の抱擁

El abrazo del monstruo

フェリクス‧J‧パルマ

Félix J. Palma
Donegal Magnalia S.L. (Antonia Kerrigan Agencia Literaria)

第1回リブロス・デル・アステロイデ賞ノンフィクション部門受賞作「いつもよく眠れない。それは私の人生の重要な事実だ」筆者を含め、睡眠に悩む人の体験を語る本書はこの言葉から始まる。この本の不眠はいわゆる極度の不眠症ではなく、比較的普通の日常を送れてはいるものの、夜、昼、仕事、周りの人々などとの関係に影響を及ぼし、孤独や敗北、失望といった感情に向かわせる持続的な睡眠の問題だ。『El mal dormir(不眠)』はごく普通に起きるが謎だらけの不調に関する明解な思索で、睡眠に問題がない人に対して、不眠に悩む人が持つ知られざる側面を見せるとともに、不眠の人にとっては、知ってもらえることによるささやかな慰めを与えることを目的としている。

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文学

うまく眠れない私(「不眠」)

El mal dormir: Un ensayo sobre el sueño, la vigilia y el cansancio

ダビッド‧ヒメネス=トーレス

David Jiménez Torres
Libros del Asteroide

また鏡の前に立ち、また同じことを考える。自分の命を絶つこと。握りしめたこぶしの中には母親の睡眠薬。学校の同級生がつくる地獄から逃れられるたったひとつの希望。この世につなぎとめているのは妹のテレサへの愛だけだ。学校で何年間もいじめられ続けてきたサンティアゴは自分自身の影となった。そんなとき、ルシアが転校してくる。ちょっと風変わりで、他の子たちとは違っている。彼女は、サンティアゴのいる冷たく荒涼とした世界から彼を救い出し、笑顔を取り戻す希望をもたせてくれる。だが学校ではいじめが続き、いじめグループのボスであるナチョはあの手この手で絶えずサンティアゴの心を折ろうとしてくる。自分は屈しないと決心したサンティアゴは、けっきょく、自分がもっとも嫌うものになっていく。

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José Antonio Jiménez Barbero著『El niño que no quiso llorar』の表紙
文学

泣きたくなかった少年

El niño que no quiso llorar

ホセ‧アントニオ‧ヒメネス‧バルベロ

José Antonio Jiménez Barbero
Ediciones Dokusou

死は芸術の一形式になりうるのか? ルイス警視は一時的に隊を離れている。今日は首都の祭りで、誰もがマンサナレス川のほとりで楽しんでいるようだ。しかし、決まったパターンに沿って動物の死骸が何体か発見されたのが、異常事態の最初の兆候だった。ほどなくして、別の死の痕跡が見つかる。美術の奨学生である若い女性が、川のダムのひとつで、まるで儀式のような姿で殺害されているのが見つかったのだ。悲劇はこれだけにとどまらないと思われた。警察はいくつかの仮説を立てて捜査するが、やがて事態は錯綜し、難解な筋書きを描きはじめて、一連の流れに飲み込まれたルイス警視はゴヤの遺産へと導かれていく。死を芸術に近づけることは可能なのか? 狂気は創作たりうるのか? チームも制服も銃もないマリア・ルイスは、高い知能を持ち妄想に取りつかれた犯人に立ち向かっていく。

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Berna González Harbour著『El sueño de la razón』の表紙
文学

理性の夢

El sueño de la razón

ベルナ‧ゴンサレス‧アルボウル

Berna González Harbour
Dos Passos Agencia Literaria

不動産会社で熱心に働く女性が空き家になっている物件の内覧準備をしていると、まばたきをしない7歳の少年と出会う。ガラス瓶の中の虫のように昔からこの場所に捕らわれている少年は、女性に何かを期待しているがそれを言葉にすることさえできず、ふたりの間に不気味で完全なる相互依存関係を作り上げてしまう。この「幽霊の出てこない幽霊小説」で、見事な腕前によって人間の親密さを分析してみせたバルバ。幽霊小説のスタイルに寄せつつ、自身の写実主義的な文体にさらに磨きをかけている。時間の重なりと交差に満ちたこの小説は、そのテクニックの正確さから、ヘンリー・ジェイムズやアドルフォ・ビオイ=カサーレスが書いた幻想小説の名作と通じるところがあるが、リンドクヴィストやシャーリイ・ジャクスンの美学と同様、叙情性、繊細さ、残酷さに富んだ現代的な作品と言える。

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文学

NEW

前世の最後の日

El último día de la vida anterior

アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
Casanovas & Lynch Literary Agency