スペイン新刊書籍 〈2023〉
ビティは、麻薬に侵されている。罪深い魔法使いの衣装、紫と悪徳を身にまとい、髪の毛には火がついている。口はない。だって、聖域のトイレで、聖体拝領をするのには目がひとつあればいいから。夜、金色の流れに引きずられ、黄色い妄想にとりつかれて現れ、悲愴な面持ちで一瞬立ち止まって星を眺める。液体や思い出が浮かび上がる。たった一滴のしずくが、ビティの青春を曇らせた。そしてそこで、ビティは友だちを待ち続けている。さよならも言わず永遠に行ってしまった友だちを。「最後のパーティ」と自分に言い聞かせるが、それは嘘だとわかっている。トイレにつづく廊下を再びたどり、暗くて汚いビティの宮殿を嘆きの涙で照らすのだ。
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コミック
NEW
ここに問題あり
Aquí hay avería
ロレンソ‧モンタトーレ
Lorenzo Montatore
ECC Ediciones (El Catálogo del Cómic, S.L.)
何年も会っていなかった3人の友人が、地図に描かれた謎のX印を目指し、長い道のりを進んで行く。そんな前提で『Cenizas(灰)』の物語は始まる。出会いとすれ違い、追跡、道沿いのモーテル、バンジョーを弾く髭面のチンピラたち、船の墓場、飲み放題のビール、口論、二日酔い、そして暴力有り官能有り。心揺さぶるロードムービーと、バイオレンス・スリラーが激しく錯綜する。目に見えるとおりのものは何もない。
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コミック
NEW
灰
Cenizas
アルバロ‧オルティス
Álvaro Ortiz
Astiberri Ediciones
理論家というより、ルシオ・ウルトゥビアは、断然、行動する男。彼の人生は、戦いに次ぐ戦いだった。多くの人の考えに反し、それが彼の遺産であり、ルシオの宝だ。ナバラ出身のアナキスト、ルシオ・ウルトゥビアとの尽きることのない会話やインタビューに基づいて、作者のベラッツは、ルシオの人生に影響を与えた行動、場所、人物、出来事、雰囲気を鮮明かつ綿密に再現する。自身もナバラ州のパンプロナ出身のイラストレーター、ベラッツが、ルシオの公式伝記作家として、最も有名な出来事や、あまり知られていない冒険を語る。カスカンテで送った幼少期、最初の銀行強盗、警察からの逃亡、家族や個人的な問題、有名なシティバンクとの交渉、国境を越える方法など、全て、あるいはほぼ全てが、このアクション満載の本に投影されている。
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コミック
NEW
ルシオの宝
El tesoro de Lucio
ミケル‧サントス
Mikel Santos
Editorial Txalaparta
サグラダ・ファミリア(聖家族)教会が崩壊し、教会と共に、エルダの中で何かが壊れる。エルダは辛い過去との折り合いをつけるために、神戸からバルセロナに戻るため飛行機に乗る。バルセロナの街角で、当時のルームメートだったジュレスやヒロシとともに過ごした90年代の生活を思い出す。果たして彼女の決断は正しかったのかとの疑問が、今になって彼女をさいなむ。その過去から30年以上逃げてきたが、彼女の青春の何かが残っているだろうか?
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コミック
NEW
3人の時代
El tiempo de los tres
フィデル‧デ‧トバール
Fidel de Tovar
Norma Editorial, S.A.
1919年1月20日、マドリードのレティーロ公園。著名な小説家ベニート・ペレス・ガルドスは、すでにほとんど視力を失い、体も不自由だったが、彼の栄誉を称える記念碑の落成式に出席する。その夜、銅像の足元で男性が喉を切られて死亡し、犯人は他でもないガルドスの看護師エレナだった。10年前、ガルドスは迷子になっているところを発見された。老いと失明の影響は大きく、マドリードは抑圧的に感じられた。サンタンデールに逃げられないときは、記憶の中に逃げ込んで自分を慰めた。エレナ・ミデレスと出会ったのはそんな時だった。彼女は不幸な境遇で、ラ・ミセリア(不幸な女)とあだ名がついていた。ガルドスは彼女を保護者としてひきとる。エレナの人生は、まさにガルドス風で、ガルドスの小説そのものだった。それぞれの人生、実らなかった恋愛、経済的苦境の思い出を共有しながら、狂暴な舞台のように、抑圧的に迫りくるマドリードをふたりは歩き回る。
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コミック
NEW
ガルドスとラ‧ミセリア(不幸な女)
Galdós y la Miseria
エル‧トレス
El Torres
Nuevo Nueve Editores
狩猟シーズンがまもなく終わろうとしているある日の夜明け前。飼い犬を連れて、ひとりの男が狩りに出かける。出発していくらもしないうちに、なぜか彼らの車は高速道路の真ん中で突然停車し、やがて近づいてきたまぶしい光線に車ごと吸い込まれてしまう。男についての消息がないまま1か月が過ぎ、男が戻ってくる。しかし、彼はすっかり変わっていた。世界の男たちを性転換するという使命を帯びたエイリアンたちが、彼の体と心を女性のものに変えてしまったのだ。
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コミック
NEW
イントランセックステラー
Intransextellar
ヒミ‧マシアス
Jimi Macías
Bang ediciones
こんなにたくさんの動物たちが集まってここで何しているのだろう? 王様選び! 状況からみて、最後に王座につくのはどう見てもライオンのようだが、雌ギツネは陰で権力を操るためにあらゆる策略を巡らすだろう。すべてを支配する快感に浸りたい、その昔からの願望に突き動かされ、主人公(雌ギツネ)は、だまし、嘘、ずる賢さ、巧みな話術を駆使して陰謀を企てる。しかし、この作品は本当は動物の話ではない。動物は登場するが、人間の本性の暗い面を描いている。ラモン・リュイの『El Libro de las bestias(獣の本)』には、群像寓話の衣の影に、権力闘争における人々の行動に関する皮肉がこもっている。権力闘争においては、嫉妬、野心、残酷から悪が生まれる。
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コミック
NEW
獣の本
Libro de las bestias
ペップ‧ブロカル
Pep Brocal
Bang ediciones
もし君が殺人犯でそれを知らないとしたら? ある連続殺人事件によってロンドン市民は不安に襲われる。この一連の殺人事件を結びつける不穏なもの、それは「水」である。コルト警部はこれらの凶悪殺人事件を解決し、その背後にある謎を解き明かすことができるのだろうか? もしかしたら水の殺人犯は、私たちが認めたくないくらい、近くにいるかもしれない。もし君が殺人犯で、それを知らないとしたら?
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コミック
NEW
リキッド‧メモリーズ~水の殺人犯
Liquid Memories. El asesino del agua
フィデル‧デ‧トバール
Fidel de Tovar
Norma Editorial, S.A.
自伝的な物語。別の立場で生きられたらもっといいだろうなと感じる女性。別の役割での人生、今の自分とは違った感じだったらと。彼女は内省するうちに、自分の中にある女性的なものすべてを憎むように仕向けた社会的圧力、ジェンダーのレッテル、暴力的状況の中に、その原因を見つけることになる。『Mi vida sin rosa(ピンク無しの私の人生)』は、女性として生きることが意味するもの全てについて、家父長制社会において女性のジェンダーに属しながら生きるとはどういうことか、その役割にまつわるあらゆる固定観念について、そして彼女の体にのしかかる重い負担について、シスジェンダー女性(非トランスジェンダー女性)の視点から、ジェンダーの葛藤を描いた作品。リズ・ビアンクがFandogamiaのために初めて書いた本作品は、この本を手に取る人の感性を目覚めさせる、内省的で誠実な作品。ジェンダーセンシティブについてのチェックは、アンヘラ・マリア・ガリード(教育者、性科学者)が担当した。
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コミック
NEW
ピンク無しの私の人
Mi vida sin rosa
リズ‧ビアンク
Lizth Bianc
Fandogamia
ミキッツは猫。でもそんじょそこらの猫じゃない。魔女の親戚だ。その魔女と一緒に危険でエキサイティングな冒険をする。楽しいこと間違いなし。一緒に出掛ける勇気が君にはあるかい?この子ども向けマンガでは、魔女の飼い猫ミキッツの物語に迫る。たくさんの面白い冒険をしながら、彼らは友情と仲間意識の大切さを学んでいく。
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コミック
NEW
ミキッツ
Miquits
アルバ‧デ‧エバン、ハビエル‧ドミンゲス
Alba De Evan y Javier Domínguez
Antela Editorial
コミック『Monstruos Ibéricos: Tras los pasos de la Quarantamaula(イベリアの怪物たち:クアランタマウラの足跡を追って)』の舞台は、16世紀のスペイン。フェリペ2世の治世下、スペインが日の沈むことのない帝国だった時代だ。しかし、スペイン全土に恐ろしい怪物たちが出現し、その権勢に影を落としていく。フェリペ2世の命により、教会の上級異端審問官、ガスパール・デ・キロガ・イ・ベラ枢機卿もしぶしぶ承知し、アルバ大公フェルナンド・アルバレス・デ・トレド・イ・ピメンテルは怪物を制圧するためのグループを結成する。
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コミック
NEW
イベリアの怪物たち:クアランタマウラの足跡を追って
Monstruos Ibéricos tras los pasos de la Quarantamaula
ラウル‧コルデロ‧ポスティゴ
Raúl Cordero Postigo
Maldragon Editorial, S.L.
グラフィックノベル『Siembra(種まき)』は、小さな村の少年たちの自由への渇望を描いた物語。それは、セマナ・サンタ(聖週間)の行列で、聖母マリア像の首が切られたことがきっかけだった。少年たちは衝撃をうけ、地域社会と世界における自分たちの居場所を必死に探し求める。そして、ある虐殺の事実につきあたる。
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コミック
NEW
種まき
Siembra
ギジェルモ‧サアベドラ
Guillermo Saavedra
Dibbuks
ビティは、麻薬に侵されている。罪深い魔法使いの衣装、紫と悪徳を身にまとい、髪の毛には火がついている。口はない。だって、聖域のトイレで、聖体拝領をするのには目がひとつあればいいから。夜、金色の流れに引きずられ、黄色い妄想にとりつかれて現れ、悲愴な面持ちで一瞬立ち止まって星を眺める。液体や思い出が浮かび上がる。たった一滴のしずくが、ビティの青春を曇らせた。そしてそこで、ビティは友だちを待ち続けている。さよならも言わず永遠に行ってしまった友だちを。「最後のパーティ」と自分に言い聞かせるが、それは嘘だとわかっている。トイレにつづく廊下を再びたどり、暗くて汚いビティの宮殿を嘆きの涙で照らすのだ。
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ここに問題あり
Aquí hay avería
ロレンソ‧モンタトーレ
Lorenzo Montatore
ECC Ediciones (El Catálogo del Cómic, S.L.)
何年も会っていなかった3人の友人が、地図に描かれた謎のX印を目指し、長い道のりを進んで行く。そんな前提で『Cenizas(灰)』の物語は始まる。出会いとすれ違い、追跡、道沿いのモーテル、バンジョーを弾く髭面のチンピラたち、船の墓場、飲み放題のビール、口論、二日酔い、そして暴力有り官能有り。心揺さぶるロードムービーと、バイオレンス・スリラーが激しく錯綜する。目に見えるとおりのものは何もない。
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灰
Cenizas
アルバロ‧オルティス
Álvaro Ortiz
Astiberri Ediciones
理論家というより、ルシオ・ウルトゥビアは、断然、行動する男。彼の人生は、戦いに次ぐ戦いだった。多くの人の考えに反し、それが彼の遺産であり、ルシオの宝だ。ナバラ出身のアナキスト、ルシオ・ウルトゥビアとの尽きることのない会話やインタビューに基づいて、作者のベラッツは、ルシオの人生に影響を与えた行動、場所、人物、出来事、雰囲気を鮮明かつ綿密に再現する。自身もナバラ州のパンプロナ出身のイラストレーター、ベラッツが、ルシオの公式伝記作家として、最も有名な出来事や、あまり知られていない冒険を語る。カスカンテで送った幼少期、最初の銀行強盗、警察からの逃亡、家族や個人的な問題、有名なシティバンクとの交渉、国境を越える方法など、全て、あるいはほぼ全てが、このアクション満載の本に投影されている。
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ルシオの宝
El tesoro de Lucio
ミケル‧サントス
Mikel Santos
Editorial Txalaparta
サグラダ・ファミリア(聖家族)教会が崩壊し、教会と共に、エルダの中で何かが壊れる。エルダは辛い過去との折り合いをつけるために、神戸からバルセロナに戻るため飛行機に乗る。バルセロナの街角で、当時のルームメートだったジュレスやヒロシとともに過ごした90年代の生活を思い出す。果たして彼女の決断は正しかったのかとの疑問が、今になって彼女をさいなむ。その過去から30年以上逃げてきたが、彼女の青春の何かが残っているだろうか?
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3人の時代
El tiempo de los tres
フィデル‧デ‧トバール
Fidel de Tovar
Norma Editorial, S.A.
1919年1月20日、マドリードのレティーロ公園。著名な小説家ベニート・ペレス・ガルドスは、すでにほとんど視力を失い、体も不自由だったが、彼の栄誉を称える記念碑の落成式に出席する。その夜、銅像の足元で男性が喉を切られて死亡し、犯人は他でもないガルドスの看護師エレナだった。10年前、ガルドスは迷子になっているところを発見された。老いと失明の影響は大きく、マドリードは抑圧的に感じられた。サンタンデールに逃げられないときは、記憶の中に逃げ込んで自分を慰めた。エレナ・ミデレスと出会ったのはそんな時だった。彼女は不幸な境遇で、ラ・ミセリア(不幸な女)とあだ名がついていた。ガルドスは彼女を保護者としてひきとる。エレナの人生は、まさにガルドス風で、ガルドスの小説そのものだった。それぞれの人生、実らなかった恋愛、経済的苦境の思い出を共有しながら、狂暴な舞台のように、抑圧的に迫りくるマドリードをふたりは歩き回る。
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ガルドスとラ‧ミセリア(不幸な女)
Galdós y la Miseria
エル‧トレス
El Torres
Nuevo Nueve Editores
狩猟シーズンがまもなく終わろうとしているある日の夜明け前。飼い犬を連れて、ひとりの男が狩りに出かける。出発していくらもしないうちに、なぜか彼らの車は高速道路の真ん中で突然停車し、やがて近づいてきたまぶしい光線に車ごと吸い込まれてしまう。男についての消息がないまま1か月が過ぎ、男が戻ってくる。しかし、彼はすっかり変わっていた。世界の男たちを性転換するという使命を帯びたエイリアンたちが、彼の体と心を女性のものに変えてしまったのだ。
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イントランセックステラー
Intransextellar
ヒミ‧マシアス
Jimi Macías
Bang ediciones
こんなにたくさんの動物たちが集まってここで何しているのだろう? 王様選び! 状況からみて、最後に王座につくのはどう見てもライオンのようだが、雌ギツネは陰で権力を操るためにあらゆる策略を巡らすだろう。すべてを支配する快感に浸りたい、その昔からの願望に突き動かされ、主人公(雌ギツネ)は、だまし、嘘、ずる賢さ、巧みな話術を駆使して陰謀を企てる。しかし、この作品は本当は動物の話ではない。動物は登場するが、人間の本性の暗い面を描いている。ラモン・リュイの『El Libro de las bestias(獣の本)』には、群像寓話の衣の影に、権力闘争における人々の行動に関する皮肉がこもっている。権力闘争においては、嫉妬、野心、残酷から悪が生まれる。
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獣の本
Libro de las bestias
ペップ‧ブロカル
Pep Brocal
Bang ediciones
もし君が殺人犯でそれを知らないとしたら? ある連続殺人事件によってロンドン市民は不安に襲われる。この一連の殺人事件を結びつける不穏なもの、それは「水」である。コルト警部はこれらの凶悪殺人事件を解決し、その背後にある謎を解き明かすことができるのだろうか? もしかしたら水の殺人犯は、私たちが認めたくないくらい、近くにいるかもしれない。もし君が殺人犯で、それを知らないとしたら?
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リキッド‧メモリーズ~水の殺人犯
Liquid Memories. El asesino del agua
フィデル‧デ‧トバール
Fidel de Tovar
Norma Editorial, S.A.
自伝的な物語。別の立場で生きられたらもっといいだろうなと感じる女性。別の役割での人生、今の自分とは違った感じだったらと。彼女は内省するうちに、自分の中にある女性的なものすべてを憎むように仕向けた社会的圧力、ジェンダーのレッテル、暴力的状況の中に、その原因を見つけることになる。『Mi vida sin rosa(ピンク無しの私の人生)』は、女性として生きることが意味するもの全てについて、家父長制社会において女性のジェンダーに属しながら生きるとはどういうことか、その役割にまつわるあらゆる固定観念について、そして彼女の体にのしかかる重い負担について、シスジェンダー女性(非トランスジェンダー女性)の視点から、ジェンダーの葛藤を描いた作品。リズ・ビアンクがFandogamiaのために初めて書いた本作品は、この本を手に取る人の感性を目覚めさせる、内省的で誠実な作品。ジェンダーセンシティブについてのチェックは、アンヘラ・マリア・ガリード(教育者、性科学者)が担当した。
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ピンク無しの私の人
Mi vida sin rosa
リズ‧ビアンク
Lizth Bianc
Fandogamia
ミキッツは猫。でもそんじょそこらの猫じゃない。魔女の親戚だ。その魔女と一緒に危険でエキサイティングな冒険をする。楽しいこと間違いなし。一緒に出掛ける勇気が君にはあるかい?この子ども向けマンガでは、魔女の飼い猫ミキッツの物語に迫る。たくさんの面白い冒険をしながら、彼らは友情と仲間意識の大切さを学んでいく。
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ミキッツ
Miquits
アルバ‧デ‧エバン、ハビエル‧ドミンゲス
Alba De Evan y Javier Domínguez
Antela Editorial
コミック『Monstruos Ibéricos: Tras los pasos de la Quarantamaula(イベリアの怪物たち:クアランタマウラの足跡を追って)』の舞台は、16世紀のスペイン。フェリペ2世の治世下、スペインが日の沈むことのない帝国だった時代だ。しかし、スペイン全土に恐ろしい怪物たちが出現し、その権勢に影を落としていく。フェリペ2世の命により、教会の上級異端審問官、ガスパール・デ・キロガ・イ・ベラ枢機卿もしぶしぶ承知し、アルバ大公フェルナンド・アルバレス・デ・トレド・イ・ピメンテルは怪物を制圧するためのグループを結成する。
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イベリアの怪物たち:クアランタマウラの足跡を追って
Monstruos Ibéricos tras los pasos de la Quarantamaula
ラウル‧コルデロ‧ポスティゴ
Raúl Cordero Postigo
Maldragon Editorial, S.L.
グラフィックノベル『Siembra(種まき)』は、小さな村の少年たちの自由への渇望を描いた物語。それは、セマナ・サンタ(聖週間)の行列で、聖母マリア像の首が切られたことがきっかけだった。少年たちは衝撃をうけ、地域社会と世界における自分たちの居場所を必死に探し求める。そして、ある虐殺の事実につきあたる。
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種まき
Siembra
ギジェルモ‧サアベドラ
Guillermo Saavedra
Dibbuks
ビティは、麻薬に侵されている。罪深い魔法使いの衣装、紫と悪徳を身にまとい、髪の毛には火がついている。口はない。だって、聖域のトイレで、聖体拝領をするのには目がひとつあればいいから。夜、金色の流れに引きずられ、黄色い妄想にとりつかれて現れ、悲愴な面持ちで一瞬立ち止まって星を眺める。液体や思い出が浮かび上がる。たった一滴のしずくが、ビティの青春を曇らせた。そしてそこで、ビティは友だちを待ち続けている。さよならも言わず永遠に行ってしまった友だちを。「最後のパーティ」と自分に言い聞かせるが、それは嘘だとわかっている。トイレにつづく廊下を再びたどり、暗くて汚いビティの宮殿を嘆きの涙で照らすのだ。
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ここに問題あり
Aquí hay avería
ロレンソ‧モンタトーレ
Lorenzo Montatore
ECC Ediciones (El Catálogo del Cómic, S.L.)
何年も会っていなかった3人の友人が、地図に描かれた謎のX印を目指し、長い道のりを進んで行く。そんな前提で『Cenizas(灰)』の物語は始まる。出会いとすれ違い、追跡、道沿いのモーテル、バンジョーを弾く髭面のチンピラたち、船の墓場、飲み放題のビール、口論、二日酔い、そして暴力有り官能有り。心揺さぶるロードムービーと、バイオレンス・スリラーが激しく錯綜する。目に見えるとおりのものは何もない。
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灰
Cenizas
アルバロ‧オルティス
Álvaro Ortiz
Astiberri Ediciones
理論家というより、ルシオ・ウルトゥビアは、断然、行動する男。彼の人生は、戦いに次ぐ戦いだった。多くの人の考えに反し、それが彼の遺産であり、ルシオの宝だ。ナバラ出身のアナキスト、ルシオ・ウルトゥビアとの尽きることのない会話やインタビューに基づいて、作者のベラッツは、ルシオの人生に影響を与えた行動、場所、人物、出来事、雰囲気を鮮明かつ綿密に再現する。自身もナバラ州のパンプロナ出身のイラストレーター、ベラッツが、ルシオの公式伝記作家として、最も有名な出来事や、あまり知られていない冒険を語る。カスカンテで送った幼少期、最初の銀行強盗、警察からの逃亡、家族や個人的な問題、有名なシティバンクとの交渉、国境を越える方法など、全て、あるいはほぼ全てが、このアクション満載の本に投影されている。
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El tesoro de Lucio
ミケル‧サントス
Mikel Santos
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サグラダ・ファミリア(聖家族)教会が崩壊し、教会と共に、エルダの中で何かが壊れる。エルダは辛い過去との折り合いをつけるために、神戸からバルセロナに戻るため飛行機に乗る。バルセロナの街角で、当時のルームメートだったジュレスやヒロシとともに過ごした90年代の生活を思い出す。果たして彼女の決断は正しかったのかとの疑問が、今になって彼女をさいなむ。その過去から30年以上逃げてきたが、彼女の青春の何かが残っているだろうか?
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El tiempo de los tres
フィデル‧デ‧トバール
Fidel de Tovar
Norma Editorial, S.A.
1919年1月20日、マドリードのレティーロ公園。著名な小説家ベニート・ペレス・ガルドスは、すでにほとんど視力を失い、体も不自由だったが、彼の栄誉を称える記念碑の落成式に出席する。その夜、銅像の足元で男性が喉を切られて死亡し、犯人は他でもないガルドスの看護師エレナだった。10年前、ガルドスは迷子になっているところを発見された。老いと失明の影響は大きく、マドリードは抑圧的に感じられた。サンタンデールに逃げられないときは、記憶の中に逃げ込んで自分を慰めた。エレナ・ミデレスと出会ったのはそんな時だった。彼女は不幸な境遇で、ラ・ミセリア(不幸な女)とあだ名がついていた。ガルドスは彼女を保護者としてひきとる。エレナの人生は、まさにガルドス風で、ガルドスの小説そのものだった。それぞれの人生、実らなかった恋愛、経済的苦境の思い出を共有しながら、狂暴な舞台のように、抑圧的に迫りくるマドリードをふたりは歩き回る。
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ガルドスとラ‧ミセリア(不幸な女)
Galdós y la Miseria
エル‧トレス
El Torres
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ヒミ‧マシアス
Jimi Macías
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こんなにたくさんの動物たちが集まってここで何しているのだろう? 王様選び! 状況からみて、最後に王座につくのはどう見てもライオンのようだが、雌ギツネは陰で権力を操るためにあらゆる策略を巡らすだろう。すべてを支配する快感に浸りたい、その昔からの願望に突き動かされ、主人公(雌ギツネ)は、だまし、嘘、ずる賢さ、巧みな話術を駆使して陰謀を企てる。しかし、この作品は本当は動物の話ではない。動物は登場するが、人間の本性の暗い面を描いている。ラモン・リュイの『El Libro de las bestias(獣の本)』には、群像寓話の衣の影に、権力闘争における人々の行動に関する皮肉がこもっている。権力闘争においては、嫉妬、野心、残酷から悪が生まれる。
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ペップ‧ブロカル
Pep Brocal
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Liquid Memories. El asesino del agua
フィデル‧デ‧トバール
Fidel de Tovar
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Mi vida sin rosa
リズ‧ビアンク
Lizth Bianc
Fandogamia
ミキッツは猫。でもそんじょそこらの猫じゃない。魔女の親戚だ。その魔女と一緒に危険でエキサイティングな冒険をする。楽しいこと間違いなし。一緒に出掛ける勇気が君にはあるかい?この子ども向けマンガでは、魔女の飼い猫ミキッツの物語に迫る。たくさんの面白い冒険をしながら、彼らは友情と仲間意識の大切さを学んでいく。
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Miquits
アルバ‧デ‧エバン、ハビエル‧ドミンゲス
Alba De Evan y Javier Domínguez
Antela Editorial
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イベリアの怪物たち:クアランタマウラの足跡を追って
Monstruos Ibéricos tras los pasos de la Quarantamaula
ラウル‧コルデロ‧ポスティゴ
Raúl Cordero Postigo
Maldragon Editorial, S.L.
グラフィックノベル『Siembra(種まき)』は、小さな村の少年たちの自由への渇望を描いた物語。それは、セマナ・サンタ(聖週間)の行列で、聖母マリア像の首が切られたことがきっかけだった。少年たちは衝撃をうけ、地域社会と世界における自分たちの居場所を必死に探し求める。そして、ある虐殺の事実につきあたる。
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