Raval Ediciones S.L.U
ラバル[プロア]
出版社
1928年、mンペウ‧フ8ブラの後押しでM‧アンティッDとJ‧カラウがプロア社を設立した。それ以来、ジャウマ‧カブy、ペップ‧コイ、ジュアン‧マルガリットらの作品、『オデュッセイア』、Rンテの『神曲』など世界の古典、現代の名作文学を出版、流通させてきた。
赤道ギニアの独立宣言の翌日、フェルナンド・ポー島サンタ・イサベルの黒人地区付近で、街のスペイン人コミュニティのリーダー格、パブロ・モンテシノスの死体が発見された。どう見ても自然死と思われたが、治安警備隊に配属された、書類整理担当の役人が、糸口をさぐり始める……。このように始まる本書は、かの地におけるスペイン人の最後の数か月と、非植民地化プロセスの失敗を描く。無責任な政府の決定、経済的利害、人種間・男女間の差別……そして祖国喪失、亡命、悲恋、失われた楽園の物語だ。
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文学
サン=‧イサベルのカジノ
Casino de Santa Isabel
ジェンマ‧フレシャス
Gemma Freixas
Raval Ediciones S.L.U
1943年、カレウで農民一家が惨殺された事件は、片田舎のパリャルス・ジュッサの農家や近隣の村々に衝撃を与えた。だが何人もが殺されたそのニュースは、あまり遠くまで届かなかった。新生スペインは平和の天国だというイメージを与えたい時代、政府の検閲が新聞を沈黙させていた。70年経ってペップ・コイは、パスナーダでの子ども時代、心にきざみつけられたこの恐ろしい出来事の秘密を探り始めた。最初は、トルーマン・カポーティが小説化したあの有名なカンザスの惨殺事件とよく似ていると思われたが、パリャルスの犯罪の結末はすべての点で対照的だった。報道機関は事件を忘れ、フランコ政権の司法機関は解決をできないか、あるいは解決を望まなかった。事件に関わった実在の人物の話に基づく、異色にして表現豊か、夢中になること間違いなしの小説だ。
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文学
黒いふたつの棺と白いふたつの棺
Dos taüts negres i dos de blancs
ペップ‧コール
Pep Coll
Raval Ediciones S.L.U
ダニ・サンタナに何があったのか? ジャーナリストのダニは殺されかけ、今は体の上から下までギプスに覆われている。病院という独自の法則を持つ世界で、彼は車椅子生活を送ることになったラグビーのユースチームの選手グラトゥと親しくなる。落ち着きがなく、おまけにハッカーでもあるグラトゥは、保健システムの破たんの原因調査にサンタナを巻き込む。その頃、世界有数の億万長者、メキシコの実業家ロベルト・M・ファウラがバルセロナに到着する。携帯電話会社のトップであるファウラは、欧州最大のテーマパークの開園を政府と交渉中だ。市民の反対運動、法の網の目をかいくぐろうとする試み、そして国の経済再生には不可欠と思われるプロジェクトをつぶそうとする権力者たち。しかし、何事も新聞記事に書かれている通りではないのだ。
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文学
陶酔
Eufòria
シャビエル‧ボッシュ
Xavier Bosch
Raval Ediciones S.L.U
バスクのあるテロリストが25年の刑期を終えて出獄する。彼が服役中、組織の幹部は政府を相手に戦闘中止の交渉を進めていた。出獄した男は昔の仲間に失望して単独で動くことにし、カタルーニャのリポリェー山中の村に身を潜めて新たな襲撃を準備しようと決心する。彼は名を伏せて隠れ住むのだが、村にはかつて村人同士を対立させた古傷があり、やがてそれが暴力となって噴出する。彼はそこで、自分の大義への忠誠を貫くべきか、無垢の人を護るべきか、選択をせまられる。
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文学
足跡を消しさって
Esborraràs les teves petjades
シェビ‧サラ
Xevi Sala
Raval Ediciones S.L.U
1940〜50年代のスペイン、農家が点在する、マエストラスゴのある村で展開する小説。一帯の森林にはマキ(反フランコゲリラ)が潜む。その家の娘のテレサは物心両面からマキのゲリラに加担しているが、夫を治安警察に殺された母親は、そんな娘の行動に気をもんでいる。末息子が語り手となり、秘密と暴力に満ちた村の状況を明らかにしていく。テレサと親しいマキのゲリラは、治安警察のスパイだった。それがきっかけで、ある誤解から銃撃戦となる。一家はゲリラと治安警察との戦いによって翻弄され分裂させられる。バレンシアの山村を舞台に、主人公の少年とその家族の変遷をたどる小説。
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文学
刈り取り
La sega
マルティ‧ドミンゲス
Martí Domínguez
Raval Ediciones S.L.U
今日誰がサラ・アマットのことを憶えているだろうか? ある夏の夜、行方不明となったとき、彼女は13歳かそこらだった。以後何もわかっていない。ただ、翌日タラサ新聞にニュースが出て、多くのうわさや憶測が飛びかっただけだった。だが、この物語の語り手である、サバテール家のペップは彼女のことをよく覚えている。というのも、彼の話によれば、サラはその夜、姿を消したのではない。彼の家に裏口から忍び込んだからだ。何日も潜んでいたわけではないが、時に、ある出来事の記憶が一生つきまとい、だれかに意味を与えることもある。何年も経ってから書かれたLa vida sense la Sara Amat (サラ・アマットのいない生活)は、忘れられない出来事、恋する従順な少年の夏の日々の告白だ。すでに子どもではなかったひとりの少女は差し迫った激しい逃避願望を、裏口からであれ満たしたいと望んだのだった。
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