日本市場向けに専門家が選んだスペインの新刊書籍をお届けします。
今回は以下の専門家の方々に選んでいただきました。それぞれのお名前をクリックすると書籍紹介ビデオをご覧いただけます。:
野谷文昭(選考委員長:東京大学名誉教授・立教大学名誉教授・名古屋外国語大学名誉教授)(以下あいうえお順/敬称略) 窪木竜也(早川書房 編集者)/斎藤文子(東京大学大学院総合文化研究科教授)/幅允孝(株式会社BACH代表)/細江幸世 (フリー編集者、白百合女子大学非常勤講師)
各書籍のレポートを担当したのは以下の方々です(あいうえお順/敬称略、最終選考で選ばれなかった書籍のレポート作成者も含みます)
井原美穂/今木照美/宇野和美/笠原未来歩/小机菜穂/佐藤晶子/嶋田真美/白川貴子/高木菜々/轟 志津香/長神末央子/中山 映/平野麻紗/松枝 愛/宮崎真紀/村岡直子/矢野真弓/横田佐知子/吉田 恵/和田優子
シモンはついに日記帳を手に入れた。頑丈な装丁に、秘密をまるで金塊であるかのようにしっかり閉じ込めてくれる南京錠まで付いた立派な日記帳だ。これで、あのうわさ好きの弟フリアンに自分の経験を知られなくて済むだろう。最近転校してきた自閉症の少年エクトルとの友情や、自分が先入観なしに彼を自然に受け入れた話、それにエクトルがいつも自分を理解させることができるとは限らないこと(ましてや他の生徒には)、必要な時は、シモンはいつでもこのクラスメイトを守るだろうということも。
わくわくするような地球の歴史――その誕生と進化――を、光景の変化に視点を置いて辿っていく本。思わず引き込まれるようなアイナ・ベスタルドの描くイラストと、主な出来事を簡潔かつしっかりと記した解説が特徴。植物原料の紙に、古生代および中生代の動植物のイラストを収録。また地球全史のなかで、読者が今どこを見ているのか確認できる年表も掲載されている。
エバは12歳。好奇心旺盛で、あふれ出る疑問はとどまるところを知らない。ちょっとおかしな物知り発明家、ライと知り合ったことで、すべてが見えている通りとは限らないし、いつでも答えがもっとも重要というわけではないと気づく。
約100人へのインタビューや、2年以上にわたる資料考証から、世界有数のクラブの聖地・イビサの歴史をたどった一冊。登場人物による一人称で語られる。
本書『Amazona(アマゾンの女)』は事実に基づく作品。物語で描かれているほとんどのシーンは2014年6月28日、土曜日の数時間の出来事だ。アマゾンのジャングル奥深くにある先住民コミュニティ出身の女性アンドレアは、カリ市での不健康な生活と過密状態に別れを告げ、故郷を目指して長い旅に出る。しかし、その故郷は今、鉱業会社の搾取に遭い、武装集団によって監視されているのだった。