Comanegra Editorial
エディトリアル‧コマネグラ
出版社
バルセロナで2007年に創業した独立系出版社。大手出版業界の流行とは離れたところで、魅力を感じた作品を丁寧に編集できるので、現在の隙間的な業態を居心地よく感じている小さな出版社。
感性の豊かな人々がどのような経験をし、どのように自らを認識しているのか、その特別なやり方を示し、読者自身の感受性を見定めるのに役立つ寓話。森の暮らしが大好きなカイソはずいぶん前から、濁流のような大都会の喧騒を離れ、木々に囲まれた川のそばの小屋で平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、謎めいた漁師が目の前に現れたことで、彼の人生は一変する。漁師は3つの問いを出し、答えることができるかカイソに挑んできたのだ。森や自然の魔法というテーマの中で、感受性に満ちたカイソの生き方に触れる物語。彼の記憶、夢、考察を通して、読者はその世界の感じ方を知り、自分自身の感性を大切にすることを学んでいく。
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文学
森の中の開けた場所
Un clar al bosc
Comanegra Editorial
「本書は、ある家系の消滅についての、そして、ある暮らし方の破滅についての記録である。選択肢のない人生を生きる人々を追い詰める残酷さ」銃声が響きわたり、山が震える。ピレネー山脈を震撼させた兄弟殺しの物語。1943年、アンドーラ国は近隣のヨーロッパ諸国からふりかかる戦火にどうにか耐えていた。スペインは内戦後の最悪の時期にあり、共和国側の人々が国外に脱出し、ファシズムが君臨していた。フランスはナチスに占領され、ナチスは特にアンドーラの山々の制圧に関心を寄せていた。このような背景のもと、ばらばらになったある一家で、アンドーラの犯罪史上最も有名な事件が起きた。その数か月後、生き残った兄弟は死刑の判決を受け、公衆の面前で辱めを受ける。最も不当だったのは、どの死なのか? 本書はその答えを出そうと試みる。
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文学
おまえたちを殺した死
Morts, qui us ha mort?
Comanegra Editorial
『El primer emperador i la reina Lluna(初代皇帝と女王リュナ)』でジョルディ・クッサは至高の域に達した。中国文化においてもはや神話的な存在である魅力的な人物、秦の始皇帝のぞくぞくするような冒険小説。現実と驚異が混じり合う中国の初代皇帝の人生はホメロスの叙事詩に劣ることなく、中国文化史上類を見ない創設者として英雄の役目を果たしており、その魅力的な人物像は神性と醜悪の間で揺れる。当時の年代史にはない女性たちを創造し登場させたのは、小説ならではの成果。貪欲さを人類の害毒として記憶させるような記述、かの遥かなる帝国と近隣文化との関係を仄めかす描写など、正統派が苦々しく思うような雰囲気と登場人物の設定が印象的な作品。
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文学
初代皇帝と女王リュナ
El primer emperador i la reina Lluna
Comanegra Editorial
パゲイラス氏は背中をかくことができない。なぜなら手の代わりに傘しかないから! でも運がよかった。だって、1-1に住んでるソルミナ夫人にはたっくさんの手があるから。でも、つめはどうやって切るんだろう? それは2-1に住むロセッティ姉妹に頼めばいいんだ。ふたりには足はないけど、ハサミは持ってる。キサップ(「さあ、どうだろう」)通りの建物には一風変わった登場人物たちが爆笑のエピソードとともに突然に現れる。みんないろいろな問題をかかえてはいるが、いつも手を差し伸べてくれる隣人がいる。それぞれの問題がユニークな解決をむかえる頃には、暖かい気持ちや何ともいえない連帯感が生まれ、わたしたちは誰もが困った人を助けることができるカギを持っていることに気づかされる。
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児童書・YA
キサップ通りの隣人たち
Els veïns del c/ Quisap
Comanegra Editorial
アルキメデスの母親は、過去との距離を縮めようと思いつき、お気に入りの物語の主人公の母親を集めて、息子や娘の物語を改めて語ってもらうことにした。アインシュタインの母親は、ロビンフッド、オーガ、醜いアヒルの子のそれぞれの母親とお茶をする。クレオパトラの母やガスパール王の母、シェヘラザードの母やマルコ・ポーロの母もいる。書店から直接、シャーロック・ホームズの母親やトム・ソーヤーの母親や長くつ下のピッピの母親も来る。フリーダ・カーロやキング・コング、マリー・キュリーにサンチョ・パンサ、チャイコフスキーやバスター・キートンらの母親たちも参加する。部屋の片隅では、アリスの母親、ピーターパンの母親、リトルマーメイドの母親が子どもたちの思い出話。彼女たちはマーティン・ルーサー・キングの母親と、そして素晴らしい物語や記憶のなかに登場するあらゆる人物の母親と同じくらい美しい。
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