学業を続けるために大陸を横断した10代の若者の感動の実話。想像してみてほしい。自分が、成長のために必要な勉強をすることを許されない国に住んでいると。また勉強すること以上の大きな望みを持てないということを。思い浮かべてみるといい。15歳の君は、まだ秘密と幻想に満ちた子供の心を抱えているが、頭では自分が冷静で賢い大人になったつもりになって、なにかを成し遂げようと家を飛び出す…しかし、最初の一歩からうまくいかず、暴力的で非人間的なものに巻き込まれていく…。われわれが生きる世の中にあるこんなリアルな不公平こそ、作者が歩んできた道だ。本書は、どんなにニュースになっても変わらず存在し続ける非人間的な悲劇に、語るべき声と顔を与えた、深い感動の物語だ。世の中に必要とされる一冊である。