19世紀の英国とキューバとの間で展開する禁断の愛と、情熱的な冒険。 マリア・レスカノの穏やかな人生は、養子である兄エリックに恋していると気付いた19歳のときに大激震する。 それは、1870年のイギリスでは白い目で見られる行為だった……。エリックもまた、彼女への恋心を自覚し、家を出る決心をする。彼が出て行って、マリアと両親の心は千々に砕けた。そんなとき、アレハンドロ・モンテネグロが彼女の人生に登場する。これはおそらくマリアがエリックを忘れるために待っていたチャンスかもしれない。 だがアレハンドロが結婚を申し込んだ直後、祖国キューバで革命が勃発、彼は国に帰らなければならなくなる。座して待つだけの人間ではないマリアは、友人アリス・グリーンを説得し、神秘的で伝説的なキューバに向けて共に旅立つ。しかし道中で、思いがけない人物と出会うことになる………。