アウグスト・サラスとカルメン・レベルテが、ある有名小学校での連続児童殺害事件を解決してから2年たった。現在、ふたりは警察を辞して、探偵事務所で成功をおさめている。ふたりの生活はおおむね順調だった。グラナダ大学の教員からおかしな依頼を受けるまでは。依頼とは、心理学部の有名教授の暗殺事件の解明だ。サラスとレベルテはグラナダに向かい、一見忘れられているかに見えた奇妙な事件の捜査のため、錯綜し、どこか不透明な大学の世界に飛び込んでいく。まもなく、ふたりは自分たちの捜査が、ブラットの死が明るみに出ることを望んでいない何者かの神経を逆撫でし、その人物が自分の目的のためには人を殺すこともためらわないことに気づく。