アントニオは、アメリカ西部の本物のカウボーイになりたい8歳の少年。憧れのヒーロー、ジョン・ウェインがサンティアゴ・デ・コンポステラまで自分を迎えにきて、西部に連れていってくれるのを夢見ている。ある日、自分と同じくらいの年のカウボーイ、そばかすジムの写真を見つけたアントニオは、ジムになってしまおうと決心する。けれども、それは簡単なことではなく、夢をかなえるにはいつでも大きな代償が求められる……。子ども時代、家族、友だち、想像力、昔からの遊びなどへのオマージュ。小さなことを楽しみ、自分が持っているもので満足することを知ろうと、やさしく楽しく呼びかける。舞台は1950年代のガリシア地方の、まだ消費社会になっていない、現在とは対照的な世界。そんな世界を自分の幼いころのようだと感じるに違いない、親や祖父母も楽しめる。