透明になりたいと思ったことがない人なんている? 透明になるのをやめたいと思う人なんていないよね? ぼくの問題は、その力をうまくコントロールできたためしがないことなんだ。たとえば、透明になりたいと思えば思うほど多くの人に見られたり、逆に、みんなに見られたいと思ったときには体のほうが消える気になったり。学校のいじめとその苦悩を感受性と知性豊かに描いた物語。