昔、本当に好きな人とデートしてた時のことを覚えているだろうか? 一生分のデートはどこへ行ってしまったのか? どうしてこの頃は、Hするのがこんなに大変なのか? マッチング・アプリは役に立つのか、それとも、色恋の世界をいっそう複雑にしているだけなのか? 出会い系が失敗に終わるのは、キャリー・ブラッドショー(ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティー」の登場人物)やレナ・ダナム(ドラマ「GIRLS」の監督・脚本・主演女優)が出てくるドラマに何らかの原因があるのは間違いない。Tinder(マッチング・アプリ)の問題ばかりではなくて。他者への関心を減らす一方で、人はますます自分を見せようとするようになった。一体、どこまでが現実で、どこからが虚構なのだろう? 自分をよく見せたいという気持ちと、好かれたいという単純な欲求の境界線はどこにあるのだろう? 本作を著すことでフィリパ・ベレサは、何もしようとしない男たちに代わって、この混乱を認識し変えようと行動する女性の声を代弁している。