インターネットの故障により、近隣住民の生活が一変します。近所の住民たちが好奇心を持ち、勇気を出したおかげでとてもうまくいくようになります。彼らは協力して事に当たるでしょう。小さな思いやりが、わたしたちの生活をいかに良くすることができるかという物語。誰でもないわたしたちの物語。ロシオ・ボニーリャがわたしたちに見せてくれるのは、共同生活や近隣の連帯を取り戻す感情や共感についての物語です。さらに今回、著者はこれまでと異なり、この作品『Gracias(ありがとう)』の主人公を人間ではなく、擬人化された動物にしました。そうして、わたしたちを人間味と価値観にあふれる物語へと導くことに成功しています。