El Cementerio de los Ingleses(英国人墓地)でトレスは、ヨーロッパ、特に英国のロマンチックな旅行者たちがスペインを訪れていた時代へと我々を運ぶ。本書は、18〜19世紀、そして20世紀初頭に、外国人旅行者たちがスペインに見出した目新しさや異国情緒を映し出し、スペイン初のプロテスタント墓地であるマラガの英国人墓地のことと、そこに眠る人々の人生を語る。彼らこそ、南スペインの外国人居住地の魅力的なモザイクを形作る唯一無二のピースである。通り過ぎていった人々、作家、徴兵忌避者、船員、遭難者、宣教師、無国籍者、スパイ、観光客、女優、商人などはみな、ヒブラルファロの丘の海に面した斜面にある、今は植物園である美しい墓地で、永遠の眠りについている人々。彼らはどのような人生を送ったのだろうか? その時代の社会はどんなだったのか?