映画「メン・イン・ブラック」や「ライフ・イズ・ビューティフル」が好きな人なら、この小説は見逃せない。とんでもない状況におかれ、息子が父親を信頼しなければならない物語だ。もしきみの父親が、きみの仕事はエイリアンをつかまえることだと言い出したら、きみならどうする? 父親を信じる? この本の主人公ニコ・ダスクロットは、まさにそういう目にあう。けれども、父親に説得されて、ニコは疑いながらもそれに従う。こうしてニコは、わくわくするすばらしい新しい世界を見つけるが、やがて、見かけほどすべてがすばらしいわけではないことに気づく。理由は簡単。そんなおかしな職業などあるはずないからだ。それは哀れな父親の空想からくる馬鹿げたたわごとなのか、父親は頭がどうかしてしまったのか、それとも…。