Libros de Ruta Ediciones
リブロス‧デ‧ルタ
出版社
自転車競技と自転車に関するテーマに特化した出版社。ノンフィクション(伝記や記録など)だけでなくフィクションも刊行している。またLDRスポーツのインプリントで かのスポーツを扱っている。
第二次世界大戦に見舞われたイタリアを舞台にした小説。 少年ロマン・アルベルディは、バスク一周のレースで、初めて偉大なサイクリストのジーノ・バルタリに会う。内戦で亡命したときにも、ツール・ド・フランスで再びジーノ・バルタリに会う。その後ロマンはジーノに会おうと、トスカーナのポンテ・ア・エマに赴く。サイクリングだけではなく、様々なテーマや人物がこの本で交差する。密かに映画を上映する映画ファン、鳥に福音を伝える修道士、陸に残ったポルトガルの船乗り、毎日特別なバゲットを焼くパン職人、身元を隠さなければならない牛乳売りの女…… 新鮮なスタイル、夢のような雰囲気、シュールレアリスム的なタッチ、それに、不正に対する反乱の呼びかけが混ざり合ったこの作品は、文学と生活が共存可能ということを示している。
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文学
高いところから海が見える
Desde lo alto se ve el mar
Libros de Ruta Ediciones
本書は小説だが、ひとつの時代全体を忠実に描き出したものでもあり、残念ながら有名になった、警察によるドーピング摘発作戦「オペラシオン・プエルト」をはさんだ前後数年間に、スペインのプロ自転車競技で起きたことを鋭く描いている。光と影の時代:不動産バブルと公的助成金の急増で、数多くの新チーム結成が可能になったが、その浮かれ好景気は暗い一面も伴っていた。読者は若きルカス・カストロを通してその暗い側面を知ることになる。そして彼の自転車レース選手になりたいという夢を抱いていた子供時代から、自転車競技のエリートになるまでの歩みを追体験することになる。ひとつの世代の全自転車レース選手の、ジャーナリスティックな記録として読むことができる小説。本書はドーピングの世界を隠さず描いている。動機、誘因、実行、それら全てを、永遠に発展していくように思えたスペインという国とその経済を背景に描く。
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