アントニオ・ロレンテがその肖像画の才能すべてをいかんなく発揮し、世界的な児童文学の中で最も有名な子どものキャラクターのひとり、トム・ソーヤのスピリットを描く。作者のマーク・トウェインはトムの冒険を通して、彼自身の人生に着想を得た、生き生きとした子ども時代の描写を実現。このハードカバー版は多数の挿絵が用いられ、内側はスクラップブック(写真アルバムの特別な技術)の美しさを模した丁寧な作りとなっている。物語の主人公は 1840年から1850年にかけて、ミシシッピー川沿いの架空の町セント・ピーターズバーグでポリーおばさんと義弟シド、いとこのメリーと暮らす規則知らずの少年トム。好奇心旺盛でいたずら好きな彼は、信じられないような冒険を繰り広げる。その中には危険を伴う冒険も……。友人のハックルベリーやジョー・ハーパーとともに、自分の葬儀に立ち会い、海賊、インディアン、盗賊になりきって遊ぶのだ。