吸血鬼たちは、ミスティヴィルの聖域において長きにわたり守られ繁栄してきた。しかし、ある時、彼らの存在を抹殺しようと始まった卑劣な戦争が次第に激しさを増していき、すべてが変わっていく。戦いは必然的に人間にも波及し、20代のアストン・パーカーの退屈な日常は、謎めいた吸血鬼の黒魔術師エスリンと道ですれちがった夜を境に一変する。エスリンを取り巻く謎と魅力に幻惑されたアストンは知らぬ間に、かつてない岐路に立たされているミスティヴィルの吸血鬼たちを巡る紛争の重要人物のひとりとなっていくのだった。