生きがよくワイルドで生々しい、古典となること間違いなしの、イニシエーションの物語。思春期の入り口にいるふたりの少女の衝撃的でかけがえのない友情、尊敬・羨望・嫉妬・欲望の感情がたえず行き交う交友を描く。カナリア諸島のテネリフェ島内陸部の(人からも観光客からも遠い)小さな村の、いつになく暑かった2005年の夏を舞台に、思春期、21世紀的な苦悩、地理的社会的な辺境での夢と人生を語る。アンドレア・アブレウは24歳のとき、マドリードのランジェリーショップで働きながらこの小説を書いた。カナリア諸島方言で書かれ、現代の若者言葉が用いられている。(訳注:「ロバの腹」とは、カナリア諸島グラン・カナリア島の夏の曇り空を指す表現)