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Casanovas & Lynch Literary Agency

Casanovas & Lynch Literary Agency

カサノバス&リンチ著作権事務所

エージェント

CIF

B67004846

所在地

C/ Balmes 209, 6-2. 08006. Barcelona (España)

スペインとラテンアメリカの作家の代理業務に加えて、海外の出版社やエージェントがスペイン、mルトガル語圏で活動する際の代理業務を行う。1981年設立。本拠地はバルセロナ。

私たちが幼年期という概念を再定義せざるを得なくなるには、何が起こらなければならないのだろうか? 出自不明の32人の暴力的な子どもたちの出現が、ジャングルと川に挟まれた小さな熱帯の町サン・クリストバルの生活を完全に混乱させる。20年後、その出来事の当事者の一人がこの『光の共和国』を執筆する。これは、子どもたちが死ぬまでの1年半の間に町を支配した際、都市がいかにして秩序と暴力の概念のみならず、文明そのものまでも再構築することを余儀なくされたかについて、事実、証拠、そして噂を織り交ぜて綴った年代記である。緊張感と不安に満ち、『闇の奥』のコンラッドの鮮明さを持つこの作品で、バルバは彼の常套手段である物語の大胆さと曖昧な状況を描く才能に加えて、偉大な物語の息づかいを持つ形而上学的で暗い寓話の次元を加えている。

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Andrés Barba著『República Luminosa』の表紙
文学

きらめく共和国

República Luminosa

アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
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ゴシック小説と新しいマジックジリアリズムにおいて確立した動向へのスペインの答えである。ライラ・マルティネスはスペインの片田舎を舞台とするこの衝撃的なデビュー作で、イベリア半島とカトリックの民間伝承を利用し、ブラックユーモアとロルカ的回想とともに、隣人たちから拒絶され恐れられた一家の唯一の生き残りである祖母と孫娘の波瀾万丈の復讐劇を描く。村の地主の一人息子が失踪したとき、彼女たちふたりに犯人の容疑がかけられる。ふたり目の失踪者である地主の息子とはたまたまかかわっただけだという彼女たちの言葉を、誰も信じない。ざらついた豊かな声で、祖母と孫娘が交互に、家族のこと、家のこと、天使や聖人との取引のことを語り、火を囲んで夜に語られる怖い話のように私たちをとりこにする。復讐と階級闘争の物語。

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Layla Martínez著『Carcoma』の表紙
文学

木喰い虫

Carcoma

ライラ‧マルティネス

Layla Martínez
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不動産会社で熱心に働く女性が空き家になっている物件の内覧準備をしていると、まばたきをしない7歳の少年と出会う。ガラス瓶の中の虫のように昔からこの場所に捕らわれている少年は、女性に何かを期待しているがそれを言葉にすることさえできず、ふたりの間に不気味で完全なる相互依存関係を作り上げてしまう。この「幽霊の出てこない幽霊小説」で、見事な腕前によって人間の親密さを分析してみせたバルバ。幽霊小説のスタイルに寄せつつ、自身の写実主義的な文体にさらに磨きをかけている。時間の重なりと交差に満ちたこの小説は、そのテクニックの正確さから、ヘンリー・ジェイムズやアドルフォ・ビオイ=カサーレスが書いた幻想小説の名作と通じるところがあるが、リンドクヴィストやシャーリイ・ジャクスンの美学と同様、叙情性、繊細さ、残酷さに富んだ現代的な作品と言える。

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Andrés Barba著『El último día de la vida anterior』の表紙
文学

前世の最後の日

El último día de la vida anterior

アンドレス‧バルバ

Andrés Barba
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生きがよくワイルドで生々しい、古典となること間違いなしの、イニシエーションの物語。思春期の入り口にいるふたりの少女の衝撃的でかけがえのない友情、尊敬・羨望・嫉妬・欲望の感情がたえず行き交う交友を描く。カナリア諸島のテネリフェ島内陸部の(人からも観光客からも遠い)小さな村の、いつになく暑かった2005年の夏を舞台に、思春期、21世紀的な苦悩、地理的社会的な辺境での夢と人生を語る。アンドレア・アブレウは24歳のとき、マドリードのランジェリーショップで働きながらこの小説を書いた。カナリア諸島方言で書かれ、現代の若者言葉が用いられている。(訳注:「ロバの腹」とは、カナリア諸島グラン・カナリア島の夏の曇り空を指す表現)

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文学

ロバの腹

Panza de burro

アンドレア‧アブレウ

Andrea Abreu
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不安を掻き立てるこれら11編の短編の中には、寓話的な変化をもたらす出来事がある。それは救いのある出来事ではなく恐怖を伴う途方もないものだ。エルビラ・ナバロは、容赦のない明解さで、致命的にゆがんでいく人生を私たちに見せ、また、私たちをも引きずり込む。ナバロを読むことは、恐ろしい影を呼び覚ますことだ。そして夕暮れ時に、よく知っていたはずのものが全く違う顔を見せるように、これらの物語の中で、登場人物は密室、ぬかるみだらけの小島、精神的迷路の中に迷い込む。それらは正常を破壊し、もはや逃れることができない強烈なホワイトノイズに至る。本作で、著者はスマートで的確な筆致で現実をむき出しにし、痛いほどまぶしい白日の下にさらしだす。

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Elvira Navarro著『La isla de los conejos』の表紙
文学

うさぎの島

La isla de los conejos

エルビラ‧ナバロ

Elvira Navarro
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「彼らは我こそが作家だとうぬぼれてここにやって来たけれど、帰るときは自分たちが登場人物になっているわ」と、若いペルー人作家モナ・タリレ=ビルネは思う。カリフォルニアの麻薬とセックスの深みにはまりつつある中で、モナは権威ある文学賞Basske Wortz賞にノミネートされた数人の小説家たちと共にスウェーデンのとある村に降り立つ。北極圏の真夜中ちかく、文化的居住空間の境界線にあるその極限の地で、不思議な説明のつかない暴力の痕跡を見つける。世界各地からやってきた作家たちはお互い親交を深め、けん制しあい、力を競い、誘惑しあう。主人公モナのセックスと心理的冒険と、TED Talks(世界の研究者たちによるプレゼン) からボルヘスが主張するオーガズムまでを網羅する前衛、イデオロギー、マーケットについての討論の間で、著者ポラ・オロイシャラックは驚くべき辛辣さで、架空の世界文学のヒップスター集団を描き、このスリラー的思想の中で輝きを見せる。

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Pola Oloixarac著『Mona』の表紙
文学

モナ

Mona

ポラ‧オロイシャラック

Pola Oloixarac
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