この物語は、神秘性、すばらしい建築物、そして何よりもその神話の複雑さで幼い頃から著者を魅了してきた国、エジプトで主に展開される。著者は文学史における女性の不可視性に懸念をもっており、そのことはこの小説の中でも横断的に扱われている。内向的なアダ・キタブは、ロビン、サンとともに、「書籍探索隊」を構成する勇敢な司書。彼女たちは、盗まれ、闇市で売られている貴重な資料を回収することに従事している。そんな彼女たちに、古代エジプト史上最も重要な発見物である「イシスの翼」の回収という、かつてない重要な案件が任されることになった。カイロでの冒険には、3千年前に生まれたエジプトの王子も同行する。