ライモンはラジオのために物語を書き、弟のブライと一緒に暮らしている。ブライは小さいころ森で起こった事故のせいで情緒不安定だ。今は作業所で働きながら質素な暮らしをしている。ある日ライモンは、いつも彼の物語をラジオで聞いているという年配の女性セリアから奇妙な依頼を受ける。彼女の回想録を書くために彼を雇いたいというのだ。「あなたの物語が私の人生をこんなにもうまく説明してくれるとは想像もしませんでした」。その女性は、自分の全人生を再現して書いてほしいと頼む。彼はこの依頼の裏にある理由を調べようとする。本作は、人間の最高の部分と最悪の部分を併せ持つ小説。それは、愛の無限の力、私たちの思い出の価値、過去を克服し歩もうと決めた人生についての物語。