今日だれかが死に、その責任はぼくにある。だけど、どうってことない。そうだろう? その前にいろんなことがあった。最初、ぼくは鏡の前にいた。ぼくが本当の名前を選んだ夏。すべてを、全員をなきものにすると決めた中学のあの学年。ぼくが選ばれたキャスティング。ドラマの成功。フォロワー。手首に見つけたタトゥー。殺人の夜。そしてぼくは、自分の真実を知ってほしい。どうしてあのことが起きたのか。これはぼくのバージョンだ。