フラメンコを題材にした小説。この複雑な芸術に関する知識を追求するなかで青年ギタリストの身に起きる予期せぬ出来事を綴る。エバ・ジェルバブエナ、ロシオ・マルケス、ビセンテ・アミーゴの序文から始まるフラメンコの魅力の探求には、エストレージャ・モレンテ、カルメン・リナーレス、ハビエル・バロン、アルカンヘルといった大勢のアーティストが登場し、この古典音楽への理解を深める手助けとなってくれる。各章の冒頭はフラメンコの歌詞で始まり、第3版に記載されたQR(二次元バーコード)から聞くことができるようになっている。また、パトリシオ・イダルゴの挿絵が花を添えるこの小説はフィクションと現実が混在する面白い作品というだけではなく、教材としても価値がある。