舞台はラ・パルマ島(1850~1946年)。ビリャ・デ・マソの金貸し女ペトラと彼女を取り巻く人々の物語。キューバへの移民を余儀なくした飢饉、ラ・パルマの人々の黄金世紀の絶頂と貧窮、物資不足の疲弊した社会に勃発した左翼思想、共和制への期待、スペイン内戦の残酷さ、反乱軍と生き残りのための彼らの闘い…、それらの史実が、ペトラの物語の過去、現在、未来を取り巻く。一方、彼女は心の中に強い愛を秘めている、限りなく長きにわたって誰にも知られないままに。